その45
文字数 605文字
髪はまだ濡れたままに、とりあえずパソコンのすきまに押し込めた紙類を取り出すと、少しは水分を吸ってはくれていた。
でも、何となく振ると音がする気がする。
分解までは出来ないから、綿棒で届く範囲を一生懸命、アルコールを漬けた綿棒で拭いた。
5年分のホコリと一緒に、少しずつ見える範囲のベタベタが減ってきた。
そんなことで1時間、無駄に使った。
気がついたら、もう0時になるところだった。
今日は、ここで終わらせてまた明日様子を見よう。
そう思って寝ることにした。
なのに、である。
結局朝、少し様子を見ようと思っていたが、うっかり二度寝してしまい、バタバタといつものごとく出かけた。
晴れやかな空がどこか恨めしい。
パソコンの件がなければ、この空くらいのいい気分だったはずなのに。
憂鬱にたどり着いた会社は、そんな気分とは裏腹に、課長を始めまるで昨日のことが無かったかのように江尻に対して振る舞い、昨日以前の様な感じの普段どおりだった。
ただそれでも江尻は、心への用心のつもりで今日は外へと行かないと決めていた。
だから、昼食もいつものコンビニで買ってきた。
しかし結局、出勤も退社も一番人の往来が多い時間だったから、受付の人も、昨日と同じ警備員の人も僕のことなんて眼中になかったようだ。
そうやって、どんどん忘れてしまえばいいんだ。
日常には、いろんな事が溢れているのだ。僕のことなんて、どうでもいい。
そして、6時になりいつもの場所へと向かった。
でも、何となく振ると音がする気がする。
分解までは出来ないから、綿棒で届く範囲を一生懸命、アルコールを漬けた綿棒で拭いた。
5年分のホコリと一緒に、少しずつ見える範囲のベタベタが減ってきた。
そんなことで1時間、無駄に使った。
気がついたら、もう0時になるところだった。
今日は、ここで終わらせてまた明日様子を見よう。
そう思って寝ることにした。
なのに、である。
結局朝、少し様子を見ようと思っていたが、うっかり二度寝してしまい、バタバタといつものごとく出かけた。
晴れやかな空がどこか恨めしい。
パソコンの件がなければ、この空くらいのいい気分だったはずなのに。
憂鬱にたどり着いた会社は、そんな気分とは裏腹に、課長を始めまるで昨日のことが無かったかのように江尻に対して振る舞い、昨日以前の様な感じの普段どおりだった。
ただそれでも江尻は、心への用心のつもりで今日は外へと行かないと決めていた。
だから、昼食もいつものコンビニで買ってきた。
しかし結局、出勤も退社も一番人の往来が多い時間だったから、受付の人も、昨日と同じ警備員の人も僕のことなんて眼中になかったようだ。
そうやって、どんどん忘れてしまえばいいんだ。
日常には、いろんな事が溢れているのだ。僕のことなんて、どうでもいい。
そして、6時になりいつもの場所へと向かった。