Disclose8
文字数 551文字
結城はすぐにでも話を切り上げたかったが、「早くして」という催促がなかったので、同じ質問の3巡目をすべて終わらせることにした。
結城はこの取り調べの時間があったので途中で追い出されてしまったが、さっきまでの時間で浅霧が色んなことを吸収して頭の中で作戦を練っているのだろう。
それに、結城でもわかる。
江尻がじれてきて、余裕が感じ取れなくなってきていた。
その証拠に、あと2~3個で最後の質問になるというとき
「あの、同じこと何回確認させられるんですか?」
と、明らかに苛立った口調で言い返してきた。
その目は、結城じゃなく浅霧を凝視している。
浅霧は浅霧で視線をそらすことなく
「後少しですよ。準備運動は丹念にやらないと、怪我するって先生に習いませんでしたか?」
と、しれっと言い返した。
浅霧はふと振り返って
「水、持ってきてあげて。」
と、いうと記録係が近くに控えている別の捜査員に伝達しに出ていった。
「水なんていりませんよ。」
そういうと江尻は視線をそむけた。
「まあ、そう言わないで。」
そういうと、持ってこさせた水を江尻の前に置いた。
「ペットボトルじゃなくて申し訳ないね。まあ、それでも最近この署にも導入された給水器の水だから、まあまあ美味しいよ。」
と言っている。
正直、あの手の水はなぜか美味しく感じる。
水って本当に不思議だ。
結城はこの取り調べの時間があったので途中で追い出されてしまったが、さっきまでの時間で浅霧が色んなことを吸収して頭の中で作戦を練っているのだろう。
それに、結城でもわかる。
江尻がじれてきて、余裕が感じ取れなくなってきていた。
その証拠に、あと2~3個で最後の質問になるというとき
「あの、同じこと何回確認させられるんですか?」
と、明らかに苛立った口調で言い返してきた。
その目は、結城じゃなく浅霧を凝視している。
浅霧は浅霧で視線をそらすことなく
「後少しですよ。準備運動は丹念にやらないと、怪我するって先生に習いませんでしたか?」
と、しれっと言い返した。
浅霧はふと振り返って
「水、持ってきてあげて。」
と、いうと記録係が近くに控えている別の捜査員に伝達しに出ていった。
「水なんていりませんよ。」
そういうと江尻は視線をそむけた。
「まあ、そう言わないで。」
そういうと、持ってこさせた水を江尻の前に置いた。
「ペットボトルじゃなくて申し訳ないね。まあ、それでも最近この署にも導入された給水器の水だから、まあまあ美味しいよ。」
と言っている。
正直、あの手の水はなぜか美味しく感じる。
水って本当に不思議だ。