その22

文字数 469文字

ロビー まで降りるとこの時間だからか、割と人が多い。

ここは一応複数の企業が入っていて、系列企業も多いので受付は共有になっている。

受付は3人くらいが、いつも対応している。

簡易応接スペースをみると、幾つか空いている。

よかった。
立ち話とかは疲れるから、すぐに終わらなそうなら、あそこに誘おう。

外回りの人たちが帰ってきても、あそこで話ているなら、サボりとかじゃなく打ち合わせとかに見てもらえるだろうし。

と、そんな軽い気持ちで僕は受付に近づいていった。

受付は、今はそのうちの一人がお客さんらしい人を対応中だったが、二人空いていたので右側の受付の子に聞くことにした。

このビルで働く全員を合わせるとかなりの人数になるので、当たり前だが毎日通っていたとしても、受付の子は全員の事をしらないから、誰が通ったとしてもいつでも最大限のスマイルで対応してくれる。

だから、僕のことも、最大限の笑顔で出迎えてくれた。

「あの、4階の会社の江尻なんですが、さっき警察の人が来たって・・・。」
そういう風に聞くと、一瞬顔色を変え隣の人の顔を見る。

隣の人は笑顔が固まっている。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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