その77

文字数 511文字

すると、スマホは見つからなかったが、入っていないと思っていたワンデーのコンタクトレンズの予備があった。

ちょっとだけ嬉しくなった。

ターミナル駅に降りた。
ここはよく乗り換えに使うので、多少なら何処に何があるかわかる。

とりあえず、このままだと不便なので、トイレへと向かう。

鏡の前でコンタクトを装着すると、視界が良好になりすっきりした。

とりあえず、忘れ物センターへと向かう。

問い合わせすると、さっき乗っていた路線の終点に届いていることがわかった。

スマホの在り処がわかった安堵でお腹が空いた。
が、時間的にも5時に近い。

その終点駅には今からは行けないので、一度会社に戻ることにした。

会社では課長に、帰りが遅かったことを少々イヤミで返されたが、報告内容には満足だったようで、最後は機嫌が良かった。

6時と同時に僕は、スマホが届いている駅に向かった。

混雑する中人の波をかき分ける、しかも朝の通勤よりもスムーズに。

たまに、僕が僕らしくなく身体が動く。
多分、仕事よりも楽しいからなのかもしれない。

いい感じで、特急が来たので乗ることができた。

これなら、30分で目的地の駅に着ける。

仕事がまだ残っているから、さっさと回収していつものあそこへ・・・。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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