その84

文字数 595文字

こういうのがもっと広まると、車なんて買わなくてもいいように思ってしまう。

若干気になるのは、日によっては前の人が30分前まで借りられる仕組みの予約方法なので、レンタカーとは違い中の清掃とかは借りた本人がしなければならないのだが、大抵の場合簡単な清掃で終わるので、思っている以上の汚れはある。

今日借りているのは、前日の夜中に返されたはずだった。

そこさえ気にならなければ、誰にも合わずに借りれるし、多少汚れたり擦って車に傷ついても、点検と点検の合間のどの時点でそれらが着いたのかわからないし、有る一定の量さえあれば、ガソリンを満タンにして返却しなくてもいい。

もし、給油したら給油したで割引がある。

短時間しか乗らないタイミングで、そのガソリンを入れるということにありつけると、ほんの少し得した気分にさえなる。

そういった諸々のシステムが気に入ったので、もしかするとまた利用するかもしれない。

その中にセットされてある車の鍵を外せば、後は最近の車は鍵をいちいち挿さなくても動かすことができるので、ブレーキを踏んだままエンジンを掛ける。

家にあった親父の車は、まだ古いタイプの車なので鍵をいちいち挿して回さないとエンジンが掛からないタイプだ。

本当にそういう面では車の進歩はすごいと思う。

今日のミッションとしては、流し運転と買い物を目的としている。

せっかくなので車じゃないと買えないようなものを買っておきたい。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み