その60

文字数 377文字

翌日、午前中は会社で黙々と仕事をこなした。

今日、2時から相手先との会議があるので、最後の確認をしてもらわなければならない。

10時すぎには資料が纏められたので、課長に見せるとOKをもらえた。

「そうだ、江尻。その後(ご)、大丈夫か?」
と、周りにあまり聞こえない声で探ってきた。

この前のことらしい。
「はい。あれからは何も。」
それだけ伝えた。

今の所、本当に何も言われてない。

僕が結構明るく返したからか、課長のほうがびっくりしていたようだが、仕事を止めるわけには行かないので、それ以上は何も言ってこなかった。

承認をもらえたので書類をまとめる。

そんな事をしているうちに、少し早いがお昼を食べることにした。

今の職場は、取引先ファーストなので外回りがある人はそれに合わせて休憩時間を調整出来る仕組みだ。

お昼ごはんを買ってくるのを忘れたので、食べ物を買いに行くことにした。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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