第3話 やっぱり考える

文字数 1,164文字

 やっぱり書こうと思うこと── こうして書いている、この投稿小説サイトのこと。
 考えさせられた。詳しいことは分からない。「小説家になろう」でも、「不正」はあると思います、という意見を見たことがある。知り合いにやんわり頼んで、イイネ!を押してもらったりするのか、どういうやり方か分からないけれど、とにかく「ただ書いて、ただ評価される」のでない、ということがあるようだった。
 自分には、分からないことが、ほんとうにいっぱいあるんだと思った。何が分からないって、そこまでして読まれたい、評価されたい(しかもそれは本当にただの形なのだ)とする心理が。
 そのことがどうしてこんなに気になるのか。僕にも、読まれたい、評価されたい願望があるからだ。
 ただ、僕には不正ができない。などと書くと、どこかで、こう書くことで、一種の優越感のような気分が芽生える。不正をしないのは当たり前のことなのに、まるで自分が正しいことをしているような気になる。何なんだろうと思う。
「認められたい願望」がある。が、人を押しのけてまで、というのがある。が、ランキングというのは、結局そうなってしまう。
 イヤだな、こんな世界、と思ってしまう…。

 介護の仕事でも、「自分はイイことをしている」と意識する時があった。自分としては好きでやっていたけれど、「客観的に」見たときに── たとえば入居者さんとほんとに和気あいあいとやっている時など── 「まわりの評価」を意識してしまう時だった。そんな意識をする自分がイヤだった。が、そういったまわりの評価が、施設内での僕の立場のようなものに、大きく左右することを知っていた。
 自縄自縛、としか言いようがない。そんな意識など持たずに、自分は自分として、どこまでもワガミチを行けば、と思う。

 文を書き、それを投稿するのは、一人作業であって、一緒に働いている仲間がいるわけでもない。評価が、僕の生活を脅かすことはなく、息が吸いにくくなるわけでもない。あくまでも僕は「好きで」投稿していることになる。それだけでいいだろうに、なぜその上、「認められたい」が出てくるんだろうと思う。認められなかったら、書かないのか? そんなもんなのか、お前は、と自分に言いたくなる。

 ただ僕が云いたいのは、結局月並みなことだ。ばかばかしいほど、月並みな。だからそれを愛したいと思う。ひとさまに、迷惑をかけないこと、ひとさまを、イヤな気持ちにさせないこと…。それができることが、ほんとうに、りっぱなことなんだと思う。
「正しさ」とか「正しくない」の規準は、ひとさまに対しての、そういう態度、心持ちの、支え棒のようにあってほしいと思う。
 ほんとうに僕は、何のために書いているのか。定期的に、必ず自問することになる。そうしてこんなことを書いて、どうなるのかという…。
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