第284話 俵の鼠
文字数 397文字
「ヒト、人間、退化しているね」
「うん。モノの進化に反比例して」
「伸びたり縮んだり。長ーいゴム輪みたいだね」
「いつかは、ちぎれちゃうのかな」
「まあ、いずれは、ね」
「いろいろ考える時代があって、戦争の時代があって、助け合う時代があって… モノが豊富になって、コンピュータに支配されて、人間のことを考えず自分だけのことしか考えない、それで済むような時代になって」
「済んでるのかしら」
「済ませてる、かな」
「済ませられている間は、まるで大丈夫みたいだね」
「大丈夫なのかしら」
「おかしなものだよ、原爆で人がたくさん死んだ国が、原爆と同じような原発をどんどん稼働させようってんだからね」
「共存できないね、核とは」
「うん。人間どうしも、危ないものだよ。共存できないって、悲しいことだよ」
「悲しんでばかりいても仕方ない。繰り返そうか、悲喜、悲喜、悲喜を」
「ぐるぐる回ってトッピンシャン。抜けたらドンドコショ、か」
「うん。モノの進化に反比例して」
「伸びたり縮んだり。長ーいゴム輪みたいだね」
「いつかは、ちぎれちゃうのかな」
「まあ、いずれは、ね」
「いろいろ考える時代があって、戦争の時代があって、助け合う時代があって… モノが豊富になって、コンピュータに支配されて、人間のことを考えず自分だけのことしか考えない、それで済むような時代になって」
「済んでるのかしら」
「済ませてる、かな」
「済ませられている間は、まるで大丈夫みたいだね」
「大丈夫なのかしら」
「おかしなものだよ、原爆で人がたくさん死んだ国が、原爆と同じような原発をどんどん稼働させようってんだからね」
「共存できないね、核とは」
「うん。人間どうしも、危ないものだよ。共存できないって、悲しいことだよ」
「悲しんでばかりいても仕方ない。繰り返そうか、悲喜、悲喜、悲喜を」
「ぐるぐる回ってトッピンシャン。抜けたらドンドコショ、か」