第163話

文字数 512文字

「思い通りにならないと、イヤだよねえ」
「そりゃそうだ」
「そして思い通りにならないことの方が多い」
「野球の打率と同じで、相手があることだからね」
「そも、その『思い』とは何ぞや、ということになる」
「いろんな自分がいるからねえ。思いも、そのぶん、あることになる」
「何がホントの思いかといえば、どれも、コレぞ、というものもなさそうだ」

「思いは、とりとめがないからな」
「意志薄弱ともいえる」
「その意志が、思いを通らせたいガンコさを生むともいえる」
「ワガママは」
「ワレがママであろうとすることだから、マイペース人間といえるかしら」
「そこには、そんな強い我もなさそうだ。マイペースっていいな」
「ホントにマイペースの人は、これが自分のペースだ、という自覚も強くないように見える。何か強い自覚がその人にあると、それが周りには『こだわりの強い人』として映るのかもしれない」
「何も考えていないような、何も主張もないような、『お前は一体何なのだ』というような人が、職場に一人いると、なんか安心する」

「沈黙は、すべてを受け入れるからなァ」
「きみも、沈黙するといいかもしれん」
「いやいや、投稿する場所で沈黙は…」
「何も書かないように書け」
「     」
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