第141話 ラジオ

文字数 1,101文字

 しかし「ラジオ深夜便」、その日担当するパーソナリティーによって全然味わいが違うが、ほんとに面白い、落ち着く、良い番組だと思う。
 昨夜もやっていたから、月~土まで、毎日やっているのかしら。
 しかしその日の担当者、昨日の「後藤さん」という方は、ゲストの竹下景子さんとのトークがホントに楽しそうで、聞いているこちらもホントに楽しくなった。
 ただこの後藤さん、次回の担当は来年になります、と言っていた。二ヵ月の一回のペースで一人が番組を担当するようで、だからほとんど日替わりでその日の担当者が変わるようだ。

 深夜(午後11時~朝5時まで)だから、最後まで聞くことはできない。だが一昨日までは、作家の伊集院静とかが「書くこと」について話すという、そんな時間帯もあったようだ。その前は浅田次郎?だかで、「書くことは至福」という、伊集院静は「回り道こそ面白い」という話をしていたらしい。そのタイトルを聞いただけで、もう内容も想像がついて、そんな聞こうとも思わなかった。

 それにしても竹下景子さんは魅力的な女性だなと思った。自然な品があって、後藤さんもチャンとした人だから、ふたりの何でもないようなトークが、とてもスウィングしていた。寝床でひとりで聞いていて、ひとりで笑って聞いていた。あまり、ひとりで笑うというのはバカみたいだ、という自意識があって、こういうことはなかったけれど、ラジオを聞くようになって、よく笑っている。

 ラジオは、テレビより、といっても家にテレビがないが、面白いと思う。それこそ言葉だけで、こんなに楽しめるんだなぁと思う。そして、やはり人柄だ。話し方、受け応え方ひとつで、その人となりが、周波数ごしに聞こえてくる。
 リスナー層は年配の人が多そうで、パーソナリティーもそれなりにお年を召した方が多そうだ。夜中の放送だから、そんなに盛り上がる必要もない。ゆったりした口調で、よく言葉を選び、丁寧におしゃべりがされる。
 そしてこちらも、何だかほんわりして、安らかな眠りに誘われる、という具合。
 今は「らじるらじる」とかいう、その番組を聞き逃した人のために、再放送がネットで聞けるらしい。でもやっぱりこの「ラジオ深夜便」は、夜寝る前に寝床で聞いてこそ、味わい深く聞けるような気がする。

 いつか、ピース又吉とかが出てくる番組のことも「面白い」と書いたが、こないだ聞いた時は全く面白くなかった。その日によって、その回によって、やはり違う。
 きっと小説サイトもそうなんだろうなと思う。たまたまこのページを開き、ナンダ、ツマラン、となったら、もう他の話は読まれないような感じがする。まぁ、それも運命なんだけど。
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