拾われたもの 6
文字数 363文字
ヒトは死すると「魂」と「肉体」に分かれると言われる。
「魂」は「久生 」と呼ばれる神に、
「肉体」は「尸忌 」と呼ばれる神に喰われるとされる。
「久生 」は天上神にて変幻自在。
「尸忌 」は地上神にて鳥獣の姿をする。
ヒトが亡くなると「謳 い」と呼ばれる者が「久生 」を呼んで「魂」を召していただき、「魂」が抜けた後の「肉体」を地に還す儀式をする。
死者を正しく弔わないと、「尸忌 」に「肉体」だけ喰われた「魂」が「遠仁 」となる。
「遠仁 」が再び神に召される機会を得るには、新たな肉体が必要になる。そのため生者に災いを成すという。
戦場 に死はつきものだ。
「遠仁 」に戦場を攪乱されないように、どの国も従軍の『謳 い』を抱えていた。
阿比 は、自軍の『謳 い』のようだ。
戦場 の混乱においても兄上が屍 を拾われ、無事弔ってもらえたのは幸いであった。
「魂」は「
「肉体」は「
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ヒトが亡くなると「
死者を正しく弔わないと、「
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