梟の施療院 1
文字数 471文字
施療院は町から外れた辺鄙なところにあった。
にしても、しばらくの間、両腕が使い物にならないという不便さには辟易した。モノを口にするどころか、文字通り己の尻拭いさえ出来ない。
先の戦が初陣ではなかった。
戦場だけではなく幾度か、医術者の世話になる程度の傷も負ったことがある。だが、ここまでの深手は正直初めてだ。
未熟者故の慎重さが、己が命を護るという証左だな。
調子に乗っていた己の
慣れとは不思議なもので、あれほど嫌悪を覚えた
込み入った内容を伝える際はまどろっこしさを感じてしまうが、
そして、その