THIRTY-FOUR マンネリ?勝利の方程式?どっちなんだ!
文字数 1,013文字
「蓮見 せんぱぁい。アウトぉ!」
「さ。蓮見っち。行こうか」
「嫌だぁ!」
・・・・・・夢だった。
まさか僕が三春 ちゃんにセクハラして美咲 さんにコンプライアンス室に連行されるなんて。
「どうしたの?蓮見くん?」
「え、え。どうもしないよ」
「・・・・・どうもしないこと、ないよね?」
鋭い。
さすが縁美 。
けど、言わないよ。
言えるわけ、ないじゃないか。
僕と縁美の間にこの5年間、浮気など一度も無かった。
ケンカも数えるほどしかない。
突然思った。
刺激が欲しい。
「三春ちゃんと・・・」
「えっ」
「・・・・・・なんでもない」
「なんなの?蓮見くん?」
「だから、なんでもないよ」
「ふうん・・・」
夢でも後ろめたいもんだな。
と言ったってセクハラの現場そのものは全く夢に出て来なくていきなり糾弾されてるところからスタートだったから何もいいことがない夢だった。
「じゃあ、わたしも言うね」
「え・・・うん」
「中二の時ね、わたし、好きな人がいたんだ」
「へ、え・・・・・」
えっ・・・
嘘だ・・・
あの誰とも交点を持とうとしてなかった縁美が・・・
まさか。
「蓮見くん。知らなかったの?結構噂になってたんだよ?絵プロ鵜 ちゃんも知ってるよ」
「絵プロ鵜が?」
この間絵プロ鵜に会った時だってそんなこと言ってなかった。
「縁美。嘘言ってるよね」
「ううん。ほんとだよ」
嘘だ。
縁美は僕としか手を繋いでないはずだ。
僕としかハグしてないはずだ。
僕にしか頭ぽんぽんしてもらってないはずだ。
僕にしか鼻パックをしてくれてないはずだ。
僕としかキスしてないはずだ。
僕にしか裸を見せてないはずだ。
僕が
僕しか。
僕しか好きになった男はいないはずだ。
「誰だか知りたい?」
縁美がまるで悪魔の妹のような冷笑をしてるように見える。
僕は知りたいとも知りたくないとも答えなかった。
ただ縁美は僕の表情を読み取って解答を言ってくれた。
「蓮見くん、だよ」
「え?」
「この間、ちらりと言ったでしょ?修学旅行の罰ゲームで蓮見くんがチェッカーズを歌った時から狙ってたって。それ、ほんとだから」
「そう、なんだ・・・」
「それが今じゃあこんなおやっさんになっちゃって」
くすくすくす、と魔力的な笑みを浮かべる縁美。
平静を保とうとする僕。
でも縁美はそんな僕の反応を全く意に介さずに愛を告げた。
「あなただけなの、蓮見くん」
「さ。蓮見っち。行こうか」
「嫌だぁ!」
・・・・・・夢だった。
まさか僕が
「どうしたの?蓮見くん?」
「え、え。どうもしないよ」
「・・・・・どうもしないこと、ないよね?」
鋭い。
さすが
けど、言わないよ。
言えるわけ、ないじゃないか。
僕と縁美の間にこの5年間、浮気など一度も無かった。
ケンカも数えるほどしかない。
突然思った。
刺激が欲しい。
「三春ちゃんと・・・」
「えっ」
「・・・・・・なんでもない」
「なんなの?蓮見くん?」
「だから、なんでもないよ」
「ふうん・・・」
夢でも後ろめたいもんだな。
と言ったってセクハラの現場そのものは全く夢に出て来なくていきなり糾弾されてるところからスタートだったから何もいいことがない夢だった。
「じゃあ、わたしも言うね」
「え・・・うん」
「中二の時ね、わたし、好きな人がいたんだ」
「へ、え・・・・・」
えっ・・・
嘘だ・・・
あの誰とも交点を持とうとしてなかった縁美が・・・
まさか。
「蓮見くん。知らなかったの?結構噂になってたんだよ?
「絵プロ鵜が?」
この間絵プロ鵜に会った時だってそんなこと言ってなかった。
「縁美。嘘言ってるよね」
「ううん。ほんとだよ」
嘘だ。
縁美は僕としか手を繋いでないはずだ。
僕としかハグしてないはずだ。
僕にしか頭ぽんぽんしてもらってないはずだ。
僕にしか鼻パックをしてくれてないはずだ。
僕としかキスしてないはずだ。
僕にしか裸を見せてないはずだ。
僕が
そういうこと
ができないカラダだから、誰ともそういうこと
をしてないはずだ。僕しか。
僕しか好きになった男はいないはずだ。
「誰だか知りたい?」
縁美がまるで悪魔の妹のような冷笑をしてるように見える。
僕は知りたいとも知りたくないとも答えなかった。
ただ縁美は僕の表情を読み取って解答を言ってくれた。
「蓮見くん、だよ」
「え?」
「この間、ちらりと言ったでしょ?修学旅行の罰ゲームで蓮見くんがチェッカーズを歌った時から狙ってたって。それ、ほんとだから」
「そう、なんだ・・・」
「それが今じゃあこんなおやっさんになっちゃって」
くすくすくす、と魔力的な笑みを浮かべる縁美。
平静を保とうとする僕。
でも縁美はそんな僕の反応を全く意に介さずに愛を告げた。
「あなただけなの、蓮見くん」