184 いたずらする子とイタズラされる子とどっちにときめく?
文字数 1,073文字
被害の連鎖が止まらない。
絵プロ鵜 がイタズラされた。
「わああっ!目が!目があぁ!」
「かわいーよ。ひゃひゃひゃひゃ」
まつ毛エクステされたのだ。ありえないほどの長さで。
「顔が、顔が、漫画にっ!」
「いつも自分で描いてんでしょ?妄想しながらさあ」
「真直 ちゃん!」
真直ちゃんを一喝したのは縁美 だった。
「絵プロ鵜ちゃんはこれでも真面目な子なんだから」
ところが。
「う・・・・・あっはっはっは!」
縁美、真直ちゃん、僕の三人で絵プロ鵜を大いに笑ってしまった。
「い、いや!かわいーから本当に!ねえ、蓮見 くん?」
「えっ・・・・(僕に振るのか縁美)・・・・ええと・・・・」
これがかわいいのだ困ったことに。
ほんとうに漫画の中のキャラみたいに。
「あー!蓮見さん、見とれてるね?」
「ち、違う・・・・」
「蓮見くん」
「な、なに?縁美?」
「前にも言ったけど、絵プロ鵜ちゃんとなら浮気してもいいからね」
「な!そ、某 は蓮見どのには特には!」
「へえ。興味ないんだ。なら、わたしが・・・・」
「き、興味がないわけではない!は、蓮見どのと縁美どのとの友情を大切にしたいだけさね!」
「ひゃひゃひゃ。純真~」
「真直ちゃん!」
プロの漫画家が親友だと言ったら真直ちゃんから会わせて!としつこくせがまれたのだ。
結果がこんなことになって絵プロ鵜にはまことに申し訳ない。
けれども真直ちゃんのいたずらが絵プロ鵜の魅力を引き出したのは間違いない。
「そろそろご飯食べに行かない?」
僕が絵プロ鵜に助け舟を出した。
とにかく絵プロ鵜の居住兼仕事場の中で万年コタツと資料に埋もれている状態から解き放たれる。
四人で入ったファミレス。
まさかのことが起こった。
「あっ!お前は!」
「どちらさまでございましょう?」
明らかにとぼけている真直ちゃんに別の高校の学生服を着た男子たちが詰め寄ってきた。
「どうしてくれるんだ!?お前の嘘のせいで俺はふられたんだぞ!」
「ふられたことの言い訳をわたしが作ってあげたんだけど」
「告白の時になんで自転車で突っ込んで来るんだよ!」
文字通りの状況だったとしたら、おそらく犯罪だと思うのだが。
真直ちゃんがこう言った。
「だってあの子嫌がってたよね?」
きっと真直ちゃんもゆえなくそんなことをする訳がないと・・・信じたいところではあるけど。
「キミらも被害者なのかね!?」
絵プロ鵜が憐れな彼らにシンパシーを抱いた。
そしてこう言った。
「被害者の会を作るしかないさね。どうかね?キミらもも加わらないかね?」
真直ちゃんがけらけらと笑っている。
「じゃあわたしは加害者の会を作るよ」
「わああっ!目が!目があぁ!」
「かわいーよ。ひゃひゃひゃひゃ」
まつ毛エクステされたのだ。ありえないほどの長さで。
「顔が、顔が、漫画にっ!」
「いつも自分で描いてんでしょ?妄想しながらさあ」
「
真直ちゃんを一喝したのは
「絵プロ鵜ちゃんはこれでも真面目な子なんだから」
ところが。
「う・・・・・あっはっはっは!」
縁美、真直ちゃん、僕の三人で絵プロ鵜を大いに笑ってしまった。
「い、いや!かわいーから本当に!ねえ、
「えっ・・・・(僕に振るのか縁美)・・・・ええと・・・・」
これがかわいいのだ困ったことに。
ほんとうに漫画の中のキャラみたいに。
「あー!蓮見さん、見とれてるね?」
「ち、違う・・・・」
「蓮見くん」
「な、なに?縁美?」
「前にも言ったけど、絵プロ鵜ちゃんとなら浮気してもいいからね」
「な!そ、
「へえ。興味ないんだ。なら、わたしが・・・・」
「き、興味がないわけではない!は、蓮見どのと縁美どのとの友情を大切にしたいだけさね!」
「ひゃひゃひゃ。純真~」
「真直ちゃん!」
プロの漫画家が親友だと言ったら真直ちゃんから会わせて!としつこくせがまれたのだ。
結果がこんなことになって絵プロ鵜にはまことに申し訳ない。
けれども真直ちゃんのいたずらが絵プロ鵜の魅力を引き出したのは間違いない。
「そろそろご飯食べに行かない?」
僕が絵プロ鵜に助け舟を出した。
とにかく絵プロ鵜の居住兼仕事場の中で万年コタツと資料に埋もれている状態から解き放たれる。
四人で入ったファミレス。
まさかのことが起こった。
「あっ!お前は!」
「どちらさまでございましょう?」
明らかにとぼけている真直ちゃんに別の高校の学生服を着た男子たちが詰め寄ってきた。
「どうしてくれるんだ!?お前の嘘のせいで俺はふられたんだぞ!」
「ふられたことの言い訳をわたしが作ってあげたんだけど」
「告白の時になんで自転車で突っ込んで来るんだよ!」
文字通りの状況だったとしたら、おそらく犯罪だと思うのだが。
真直ちゃんがこう言った。
「だってあの子嫌がってたよね?」
きっと真直ちゃんもゆえなくそんなことをする訳がないと・・・信じたいところではあるけど。
「キミらも被害者なのかね!?」
絵プロ鵜が憐れな彼らにシンパシーを抱いた。
そしてこう言った。
「被害者の会を作るしかないさね。どうかね?キミらもも加わらないかね?」
真直ちゃんがけらけらと笑っている。
「じゃあわたしは加害者の会を作るよ」