249 金曜の夜は早寝?夜ふかし?どっち?
文字数 1,093文字
「蓮見 さーん。明日は晴れるって」
金曜の仕事上がり、真直 ちゃんに声をかけられた。
無視するのもなんだなあと思って反応してしまった。
「晴れると何かあるの?」
「走れるよ、ひゃひゃひゃ」
サラトちゃんから誘われるのなら分かるけど真直ちゃんから早朝ランニングのお誘いとは。確かにずっと大雪で寒くて運動しようなんて発想もなかったけど、明日は少しだけ気温も上がるらしいので指定された公園の周回コースならば除雪もされてるし走れないことはない。
アパートに帰って縁美 に話した。
「という訳で、縁美は寒中早朝ランニングとかどう?」
「ちょっと走ってみたい気はするけど・・・・何時?」
「朝7:00公園集合」
「わ。じゃあ早く寝なきゃ」
「いいの?」
「うん。ずっと雪に圧倒されて縮こまってたからね。主催者が真直ちゃんていうのがなんだか意外だけど。あ、だけど」
「なに?」
「走り終わった直後は免疫が急激に落ちるから風邪とかひかないように気をつけないとね」
そんな訳で金曜はいつも夜ふかしして夜を楽しむ僕と縁美だけど今日は思いがけず早くに布団に入った。
「蓮見くん」
「なに?」
「眠れる?」
「ううん」
よく考えたら平日のいつもの時間よりも2時間早く消灯してる。
体が眠るようになってないようだ。
「羊でも数えてみる?」
「誰が数えるの?」
「順番こは?」
僕と縁美が交互に数えてみることにした。
「じゃあ僕からいくよ。羊が1匹」
「羊が2匹」
「羊が3匹」
「羊が4匹」
・・・・・・・・・・・
「羊が235匹」
「羊が236匹・・・・蓮見くん、無理だよ」
「レモネードでも飲む?」
僕らは布団から出てキッチンに行き、電気ケトルでお湯を沸かした。
「ああ・・・・ほっとするね、蓮見くん」
「うん。これなら眠れるかな」
「体も温まったしリラックスできたし。多分眠れる」
ところが布団に入るとレモネードの効果か体が火照って眠れない。
縁美が僕の布団の中につま先を突っ込んできた。
「わ」
「蓮見くんの足で冷やして欲しいな」
そういって縁美は自分の足指で僕の足指を、きゅっ、て挟むようにしてきたけど・・・・・
「蓮見くんの足も熱いね。熱いし、それに・・・・」
「?なに?」
「なんだかヘンな気分になっちゃう」
それは僕も同じだった。
難しい本でも読めば眠れるかと思って『家庭の医学』のウイルス性肝炎のページをふたりで読んでみるけど病気の怖さが先に立って余計に目が冴えた。
と、電話が入った。
真直ちゃんだ。
「なに?こんな時間に?」
『蓮見さーん。外見てみて!』
カーテンを引いて擦りガラスの窓を開ける。
「吹雪いてる・・・・・」
『天候急変につき明日は中止ー!ひゃひゃひゃ』
金曜の仕事上がり、
無視するのもなんだなあと思って反応してしまった。
「晴れると何かあるの?」
「走れるよ、ひゃひゃひゃ」
サラトちゃんから誘われるのなら分かるけど真直ちゃんから早朝ランニングのお誘いとは。確かにずっと大雪で寒くて運動しようなんて発想もなかったけど、明日は少しだけ気温も上がるらしいので指定された公園の周回コースならば除雪もされてるし走れないことはない。
アパートに帰って
「という訳で、縁美は寒中早朝ランニングとかどう?」
「ちょっと走ってみたい気はするけど・・・・何時?」
「朝7:00公園集合」
「わ。じゃあ早く寝なきゃ」
「いいの?」
「うん。ずっと雪に圧倒されて縮こまってたからね。主催者が真直ちゃんていうのがなんだか意外だけど。あ、だけど」
「なに?」
「走り終わった直後は免疫が急激に落ちるから風邪とかひかないように気をつけないとね」
そんな訳で金曜はいつも夜ふかしして夜を楽しむ僕と縁美だけど今日は思いがけず早くに布団に入った。
「蓮見くん」
「なに?」
「眠れる?」
「ううん」
よく考えたら平日のいつもの時間よりも2時間早く消灯してる。
体が眠るようになってないようだ。
「羊でも数えてみる?」
「誰が数えるの?」
「順番こは?」
僕と縁美が交互に数えてみることにした。
「じゃあ僕からいくよ。羊が1匹」
「羊が2匹」
「羊が3匹」
「羊が4匹」
・・・・・・・・・・・
「羊が235匹」
「羊が236匹・・・・蓮見くん、無理だよ」
「レモネードでも飲む?」
僕らは布団から出てキッチンに行き、電気ケトルでお湯を沸かした。
「ああ・・・・ほっとするね、蓮見くん」
「うん。これなら眠れるかな」
「体も温まったしリラックスできたし。多分眠れる」
ところが布団に入るとレモネードの効果か体が火照って眠れない。
縁美が僕の布団の中につま先を突っ込んできた。
「わ」
「蓮見くんの足で冷やして欲しいな」
そういって縁美は自分の足指で僕の足指を、きゅっ、て挟むようにしてきたけど・・・・・
「蓮見くんの足も熱いね。熱いし、それに・・・・」
「?なに?」
「なんだかヘンな気分になっちゃう」
それは僕も同じだった。
難しい本でも読めば眠れるかと思って『家庭の医学』のウイルス性肝炎のページをふたりで読んでみるけど病気の怖さが先に立って余計に目が冴えた。
と、電話が入った。
真直ちゃんだ。
「なに?こんな時間に?」
『蓮見さーん。外見てみて!』
カーテンを引いて擦りガラスの窓を開ける。
「吹雪いてる・・・・・」
『天候急変につき明日は中止ー!ひゃひゃひゃ』