第270話
文字数 641文字
恋愛なんて全然むいていない。まりあはよくそう言っていたのに実はナナよりよほど恋愛の巧者 なのかもしれない。
「ちがうんですかー。それなら彼氏さんの写真をみせてくださいよー」
「ええっ。写真あったかなあ」
まりあは困惑しながらもしながらもスマホをチェックしだす。
「ということは坂口さんってまりあさんに振られたってことになるんですよね? それにしてはまりあさんに対して相変わらず態度もデカいし、ノリも前と変わらない気がするんですよねー」
ナナの言葉にまりあは苦笑しながら頷いた。
「うん、あんまり変わらないよね。わたしたちの部屋にもよく遊びにきたりするし」
「ええええっ!」
ナナはまた大声をだして後ろに仰け反ってしまう。まりあが苦笑しながら、だからナナちゃん声大きいと注意され慌てて両手で口を塞ぐ。
坂口は口の悪い事がたまにキズだが、ナナだって言いたい放題言ってしまうタイプなのでお互い様。仕事もできて見た目も好みの範囲内である彼のことはかなり気に入ってはいた。けれどまりあに対する執着に近い恋愛感情を垣間見て撤退した。おそらく三人の共同生活も坂口が主導したのではないかとナナは思っている。時間も気力も消耗するだけの不毛な戦いはしないというのがナナの信条だ。坂口から手をひいたのは正解だったとナナは頷く。
「やっぱり坂口さんの根性って半端ないですよねー。びっくりですー」
「坂口くん、彼とも気があうみたいだから。根性とか関係ないような気もするけど」
「は?! 彼氏さんと坂口さん仲良しなんですか?」
「ちがうんですかー。それなら彼氏さんの写真をみせてくださいよー」
「ええっ。写真あったかなあ」
まりあは困惑しながらもしながらもスマホをチェックしだす。
「ということは坂口さんってまりあさんに振られたってことになるんですよね? それにしてはまりあさんに対して相変わらず態度もデカいし、ノリも前と変わらない気がするんですよねー」
ナナの言葉にまりあは苦笑しながら頷いた。
「うん、あんまり変わらないよね。わたしたちの部屋にもよく遊びにきたりするし」
「ええええっ!」
ナナはまた大声をだして後ろに仰け反ってしまう。まりあが苦笑しながら、だからナナちゃん声大きいと注意され慌てて両手で口を塞ぐ。
坂口は口の悪い事がたまにキズだが、ナナだって言いたい放題言ってしまうタイプなのでお互い様。仕事もできて見た目も好みの範囲内である彼のことはかなり気に入ってはいた。けれどまりあに対する執着に近い恋愛感情を垣間見て撤退した。おそらく三人の共同生活も坂口が主導したのではないかとナナは思っている。時間も気力も消耗するだけの不毛な戦いはしないというのがナナの信条だ。坂口から手をひいたのは正解だったとナナは頷く。
「やっぱり坂口さんの根性って半端ないですよねー。びっくりですー」
「坂口くん、彼とも気があうみたいだから。根性とか関係ないような気もするけど」
「は?! 彼氏さんと坂口さん仲良しなんですか?」