第239話
文字数 669文字
「うーん。上島さんが言っているソレって、いわゆる三角関係ってことですよね。……でもわたしたちの場合はなんていうんだろ、三角じゃなくて、マルになってきているような気がするんです」
まりあも率直に、今現在感じたままのことを伝えると上島がそっと眉を持ち上げた。
「マル?」
「そう、マルです。それもまんまるじゃなくてちょっと楕円形みたいな?」
まりあが指先で宙に小さく円を描くと、上島が口元をほんの少し緩めて笑った。
「へえ……」
そう呟いた後、上島はナイフとフォークを動かしハンバーグを平らげ始めたから、まりあもしゃべってばかりいると食事の時間がなくなりそうだと慌てて蒸し鶏を口に入れる。
「つまりそれが微妙にバランスが取れてるってこと?」
先にハンバーグを食べ終えた上島が、ナプキンで口を拭いながらそう聞いてきたので、まりあも咀嚼が落ち着いたところで頷いた。
「そうなんだと思います。わたしが間に入らなくても、ダイゴさんと坂口くんの間でも関係を構築しているというか」
まりあの言葉に上島の動きが止まった。それから今までとは温度が違う視線を向けてくる。
「へえ……」
「あ、べつに変な意味とかじゃないですよ?」
やや不機嫌さを帯びた瞳でまりあを見つめる上島に、ぶんぶんと首を振ってみせる。最初は何を考えているのかわからないクールなイメージが強かった上島だが、よくよく注意してみるとふとしたところで感情が表にでたりする。そんなところも嫌いじゃないなとまりあは思う。
「……性格とかぜんぜん違うのに、ダイゴさんと坂口くん、どこかでウマが合うところがあるみたいで」
まりあも率直に、今現在感じたままのことを伝えると上島がそっと眉を持ち上げた。
「マル?」
「そう、マルです。それもまんまるじゃなくてちょっと楕円形みたいな?」
まりあが指先で宙に小さく円を描くと、上島が口元をほんの少し緩めて笑った。
「へえ……」
そう呟いた後、上島はナイフとフォークを動かしハンバーグを平らげ始めたから、まりあもしゃべってばかりいると食事の時間がなくなりそうだと慌てて蒸し鶏を口に入れる。
「つまりそれが微妙にバランスが取れてるってこと?」
先にハンバーグを食べ終えた上島が、ナプキンで口を拭いながらそう聞いてきたので、まりあも咀嚼が落ち着いたところで頷いた。
「そうなんだと思います。わたしが間に入らなくても、ダイゴさんと坂口くんの間でも関係を構築しているというか」
まりあの言葉に上島の動きが止まった。それから今までとは温度が違う視線を向けてくる。
「へえ……」
「あ、べつに変な意味とかじゃないですよ?」
やや不機嫌さを帯びた瞳でまりあを見つめる上島に、ぶんぶんと首を振ってみせる。最初は何を考えているのかわからないクールなイメージが強かった上島だが、よくよく注意してみるとふとしたところで感情が表にでたりする。そんなところも嫌いじゃないなとまりあは思う。
「……性格とかぜんぜん違うのに、ダイゴさんと坂口くん、どこかでウマが合うところがあるみたいで」