第17話
文字数 888文字
「板野さん、思い出し笑いとかしてコワイですよ。昨日の誕生日そんなに盛り上がったんですか?」
まりあが顔をあげると、例の後輩、坂口が興味津々というふうに彼女を見ていたから軽く睨む。
「おかげさまでイベント盛りだくさん。大盛況でしたわよ」
わざとそんな口調でいうと坂口はからかうような表情を浮かべてへえ、と呟いた。
「何がどうなると、孤独のケーキからイベント盛りだくさんになるんですか?」
相変わらずの坂口らしい返しにまりあはつい笑ってしまう。
「その言い方。でもホントすごかったのよ。飛び入りのスペシャルゲストが二名様きたからね」
まりあの言葉に坂口が大きく目を見開いた
「スペシャルゲスト二名様? だれそれ!?」
敬語も忘れて食いついてきた坂口にまりあはふふふと笑って誤魔化す。まさかそのうちの一名がGとは言えない。というかGと2名様セットにしてしまったことを上茶谷にも言えない。そう考えたらまた可笑しさがこみ上げてくる。
「ホント、ちょっと大変だったけど面白かったんだ」
最初は誕生日にどれだけ酷い目にあうんだと落ち込みそうになったけれど、ワクワクするような気持ちを味わえたのは上茶谷のおかげだ。
「板野さん、ホントに楽しかったみたいですねえ。実際どんな誕生日だったんですか?」
まりあを見つめていた坂口が苦笑してそうたずねてくる。
「それは秘密。言っちゃったらまたネタにされるからね」
からかい口調でそういうと、坂口は今度こそくやしそうな顔をしてそんなことを言われたら余計気になって仕方ないじゃないですか、と子供みたいに口を尖らせブツブツ呟く。
坂口は本社企業営業第一課のエースと言われていて、仕事は早いしできる。三年後輩ではあるけれど仕事上は頼りになる同僚だ。けれど営業のエースらしく口も達者だから、どこかぼおっとしているまりあはいつもツッコまれてばかりいる。それがまた容赦がないからかわいくない。けれど男の人というのはどんなに大人になっても、子供みたいなところがあったりする。坂口も例外ではない。時々こうしてまりあが仕返しをすると、拗ねて子供っぽい表情をのぞかせるから憎めないのだ。
まりあが顔をあげると、例の後輩、坂口が興味津々というふうに彼女を見ていたから軽く睨む。
「おかげさまでイベント盛りだくさん。大盛況でしたわよ」
わざとそんな口調でいうと坂口はからかうような表情を浮かべてへえ、と呟いた。
「何がどうなると、孤独のケーキからイベント盛りだくさんになるんですか?」
相変わらずの坂口らしい返しにまりあはつい笑ってしまう。
「その言い方。でもホントすごかったのよ。飛び入りのスペシャルゲストが二名様きたからね」
まりあの言葉に坂口が大きく目を見開いた
「スペシャルゲスト二名様? だれそれ!?」
敬語も忘れて食いついてきた坂口にまりあはふふふと笑って誤魔化す。まさかそのうちの一名がGとは言えない。というかGと2名様セットにしてしまったことを上茶谷にも言えない。そう考えたらまた可笑しさがこみ上げてくる。
「ホント、ちょっと大変だったけど面白かったんだ」
最初は誕生日にどれだけ酷い目にあうんだと落ち込みそうになったけれど、ワクワクするような気持ちを味わえたのは上茶谷のおかげだ。
「板野さん、ホントに楽しかったみたいですねえ。実際どんな誕生日だったんですか?」
まりあを見つめていた坂口が苦笑してそうたずねてくる。
「それは秘密。言っちゃったらまたネタにされるからね」
からかい口調でそういうと、坂口は今度こそくやしそうな顔をしてそんなことを言われたら余計気になって仕方ないじゃないですか、と子供みたいに口を尖らせブツブツ呟く。
坂口は本社企業営業第一課のエースと言われていて、仕事は早いしできる。三年後輩ではあるけれど仕事上は頼りになる同僚だ。けれど営業のエースらしく口も達者だから、どこかぼおっとしているまりあはいつもツッコまれてばかりいる。それがまた容赦がないからかわいくない。けれど男の人というのはどんなに大人になっても、子供みたいなところがあったりする。坂口も例外ではない。時々こうしてまりあが仕返しをすると、拗ねて子供っぽい表情をのぞかせるから憎めないのだ。