「ピアノ・ソナタ 第14番」 モーツァルト

文字数 606文字

<タイトル>

ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K.457

<作曲者>

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

<おすすめCD>

仲道郁代(なかみち いくよ)(ピアノ)

RCA(レーベル)

<解説>

 モーツァルトが作曲したピアノ・ソナタの中で、短調のナンバーは第8番イ短調(ナンバリングによっては第9番ともされます)とこの第14番だけです。

 モーツァルトとしてはとても劇的な曲調で作られており、音楽家を志していた若かりし頃のベートーヴェンに多大な影響を与えたそうです。

 ハ短調はベートーヴェンの「宿命の調」ともいわれますから、なんだか奇妙な一致ですね。

 各モチーフが対話するように展開する第1楽章、打って変わって美しい、しかし聴き手を飽きさせないよう趣向を凝らしてある第2楽章、静かに始まったかと思いきや突然疾走する第3楽章。

 誤解をおそれずに言えば、モーツァルトの「暗部」のようなものが楽しめる一曲です。

 おすすめは最近ハマっている仲道郁代さんの全集からのものです。

 楽曲を深く分析することに定評のある名ピアニストですが、ここではテンポの取り方に慎重を期しているように見受けられます。

 それが緊張感を生み出し、手に汗を握る名演となっています。

 仲道さんの全集はこれまでにない新しい解釈で録音されていますので、思い切って全集を取り出すのもよいかもしれません。
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