「交響曲 第5番」 ブルックナー

文字数 785文字

<タイトル>

交響曲 第5番 変ロ長調

<作曲者>

アントン・ブルックナー

<おすすめ盤>

ヴァレリー・ゲルギエフ(指揮)
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

<解説>

 後期ロマン派のオーストリアの作曲家、アントン・ブルックナーの交響曲群の中にあって、もっとも難解とされるのがこの5番です。

 ザ・交響曲といった重厚さで聴く者を寄せつけず、いかにも「クラシックは難しい」のイメージにマッチします。

 しかしながらスルメのような名曲で、一度ハマってしまうと病みつきになります。

 ブルックナーはウィーン大学の教授として、対位法や和声の講義を受け持っていましたが、この曲ではその研究成果がいかんなく発揮されています。

 ちなみに、グスタフ・マーラーやその盟友であるフーゴー・ヴォルフも、ウィーン大学の学生時代、ブルックナーに学んでいます。

 ブルックナーの交響曲にはたくさんのバージョンがあることが知られていますが、この5番はオリジナルである原典版が使用されることが通常です。

 大幅なカットを施したシャルク版というバージョンがあり、その録音だとハンス・クナッパーツブッシュ指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の録音が有名です。

 荘厳な教会にいるかのような音の洪水に最初は圧倒されますが、聴けば聴くほど味が出る音楽ですので、勇気のある方は挑戦してみてください。

 おすすめはSpotifyで発見したロシアの指揮者ゲルギエフの録音です。

 今年出たばかりのようですが、まとめるのが難しいこの曲をガッチリかみ合わせていて、すさまじい名演です。

 ゲルギエフさんはミラクルを起こすタイプの指揮者として知られており、この録音もそのひとつなのかなあと思っています。

 この曲を楽しめるようになったら、もうあなたはこちら側の住人ですよ(笑)
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