「24のカプリース」 パガニーニ

文字数 761文字

<タイトル>

24のカプリース 作品1

<作曲者>

ニコロ・パガニーニ

<おすすめCD>

ルッジェーロ・リッチ(ヴァイオリン)

デッカ(レーベル)

<解説>

 「カプリース」は一般に「奇想曲(きそうきょく)」と邦訳されます。

 悪魔に魂を売ったとまでいわれたヴァイオリニスト・パガニーニが、自身の超絶技巧を思うぞんぶん披露するために作曲した、ヴァイオリンのための作品です。

 彼が亡くなったとき、教会は埋葬(まいそう)を拒否したそうです。

 どんだけバケモノあつかいされてたんや。

 聴いているだけでも正気とは思いない曲調ですが、実際にヴァイオリニストが弾いている映像を見ると、あんな手の動きでどうすればこんな音楽が出るのだという感じです。

 パガニーニが編み出した「左手ピチカート」――「ピチカート」は本来、弓を持っている「右手」で弦を(はじ)く奏法ですが、彼はヴァイオリン本体を押さえている「左手」でピチカートを連発するという荒技を発明しました。

 パガニーニだからこそ思いついたやり方といえるのではないでしょうか。

 「俺はピアノのパガニーニになるのだ!」と活動したフランツ・リストや、イカれ野郎で共通している(失礼!)エクトール・ベルリオーズなど、同業者への影響力は計り知れません。

 現代においても、北欧メタルのギタリストであるイングヴェイ・マルムスティーンさんが、この曲のカバーを残しています。

 それくらい音楽家をしびれさせる内容なのですね。

 音楽にジャンルは関係ない、うむ、これもしびれます。

 紹介されてもらったのはリッチさんというヴァイオリニストですが、この曲に挑もうとする方に、まさかへたっぴはいないと思いますので、手近なCDを探すのがよいと思います。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み