「七つのヴェールの踊り」 リヒャルト・シュトラウス

文字数 761文字

<タイトル>

七つのヴェールの踊り ~ 楽劇「サロメ」から

<作曲者>

リヒャルト・シュトラウス

<おすすめCD>

サー・ゲオルグ・ショルティ(指揮)

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

<解説>

 楽劇「サロメ」は、イギリスの作家オスカー・ワイルドの戯曲を、ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスが、ドイツ語の翻訳をほぼそのまま使って作曲したオペラです。

 王女サロメは義父王ヘロデ(エロド)から請われるままに踊り、身にまとっている七枚のヴェールを一枚ずつ脱いでいきます。

 そして、踊り終えた彼女が所望したのは、幽閉されている預言者ヨカナーン(洗礼者ヨハネ)の「首」でした。

 サロメは切り落とされたヨカナーンの首にほおずり、接吻し、愛の言葉をかけます。

 恐怖したヘロデは、「殺せ、あの女を!」と命じ、サロメは打ち殺され、幕となります。

 聖書に記述される事件を脚色した問題作で、リヒャルト・シュトラウスの親友であり、ライバルでもあったグスタフ・マーラーが、初演について熱烈なラブコールを送っていましたが、結局、念願はかないませんでした。

 マーラーはその後、再演に成功していますが、このオペラの上演自体が、一時期禁止されていたこともあるほどです。

 くだんの踊りの部分だけは、オーケストラのみとなっており、10分近くある大曲ですが、ここだけ単独で演奏されることも多いです。

 演奏は個人的に好きなショルティ盤を推薦しておきます。

 ヘロデ役はオペラの登場人物を「憑依させる」名テノール、ゲアハルト・シュトルツェです。

 彼の録音がそもそも少ないですから、これは貴重な資料といえます。

 ぜひ、岩波文庫の福田恒存訳を手に、ご鑑賞ください。

 ビアズレーの挿絵もすばらしいです。
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