交響曲 第5番 「運命」 ベートーヴェン

文字数 917文字

<タイトル>

交響曲 第5番 ハ短調 作品67 「運命」

<作曲者>

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

<おすすめCD>

ロリン・マゼール(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ドイツ・グラモフォン(レーベル)

<解説>

 ベートーヴェンの「運命」です。

 もはや説明の必要もないでしょう。

 クラシック音楽の代名詞のような曲です。

 「じゃじゃじゃじゃーん!」ですね。

 「運命」というサブタイトルは、「運命はこのようにして扉を叩くのだ」と、ベートーヴェン先生がおっしゃったと、弟子のシントラーくんが証言したところからつけられましたが、のちにこれは捏造(ねつぞう)であったことがわかっています。

 先生をすごい人だとアピールしたかったのか。

 気持ちはわかりますが……

 シントラーくんのやらかしちゃったエピソードは、ほかにもけっこうあったりします。

 「もう飽きたよ」と思いながらかけても、「やっぱりいい曲だよなー」となってしまうのが、この曲のすごいところです。

 名曲とはおしなべてそういうものなのでしょう。

 いまだに「じゃじゃじゃじゃーん!」のフレーズは、別な音楽にアレンジされつづけていますしね。

 余談ですが、マーラーの交響曲第5番の第1楽章も「運命」のパロディですけれど、葬送行進曲になっていることに鑑み、ベートーヴェンに対する複雑な気持ちが、彼にはあったのではと推測されます。

 偉大な先生を乗り越えようともがいていたのか……

 いずれにしても、ロマンがありますね。

 CDはデビューしたばかりだったのちの巨匠である故ロリン・マゼールが、ベルリン・フィルを相手取った若さほとばしる凄演(せいえん)です。

 当時のマゼール先生も、伝統のオケになめられまいと、必死にもがいていたのかもしれません。

 そんな彼の気骨(きこつ)が伝わってくるようです。

 単品では現在、手に入りにくいかもしれませんが、「アーリー・レコーディングス」という彼の廉価ボックスの中に収められています。

 どれも若きマゼールのすばらしい名演がひしめいていますので、もしよろしければ。
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