「アランフェス協奏曲」 ロドリーゴ

文字数 773文字

<タイトル>

アランフェス協奏曲

<作曲者>

ホアキン・ロドリーゴ

<おすすめ盤>

ナルシソ・イエペス(ギター)

ガルシア・ナバロ(指揮)

フィルハーモニア管弦楽団

ドイツ・グラモフォン(レーベル)

<解説>

 スペインの作曲家ロドリーゴによるギターのためのコンチェルト(協奏曲)で、第2楽章がたいへん有名なことで知られています。

 アランフェスはスペインのほぼ中央に位置する古都であり、当時のスペイン内戦によって多大な被害を受けたそうです。

 そこから彼は故郷への祈りを込め、この曲を書いたといわれます。

 先に触れたとおり第2楽章がたいへん有名で、ジャズやシャンソンにもアレンジされ、今日でも愛されています。

 特にマイルス・デイヴィスのアルバム「スケッチ・オブ・スペイン」や、ギイ・ボンタンペリがフランス語の歌詞をつけた「恋のアランフェス」などが知られているでしょう。

 こんなにロマンチックで切なく、よい意味で心をかきむしられるメロディもそうそうないと思います。

 夢のようなひとときを過ごせることうけあいです。

 ロドリーゴは3歳のときに悪性のジフテリアにかかり、それが原因で全盲となってしまいましたが、苦難をものともせず音楽を学び、輝かしい功績を残しました。

 現在では彼を献身的にサポートしたビクトリア夫人とともに、アランフェスの墓地に永眠しています。

 亡くなる直前に日本のギタリストである村治佳織さんと深い交流があったことも知られています。

 闇の中にあって光を見出し、光を与える存在にもなる。

 偉人とはかくやと、頭が下がる次第です。

 おすすめはロドリーゴ作品の演奏者として有名なギタリストのひとりであるイエペスさんのものです。

 彼の同曲録音は複数あるはずですが、これが一番ポピュラーだと思います。

 むせかえるようなアランフェスの熱気が眼前に広がる錯覚に陥る名盤です。
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