「魔法使いの弟子」 デュカス

文字数 637文字

<タイトル>

交響詩「魔法使いの弟子」

<作曲者>

ポール・デュカス

<解説>

 1897年にフランスの作曲家デュカスが書いたオーケストラ曲で、ゲーテの詩のフランス語訳が原案になっています。

 デュカスは極端な完璧主義者であり、自分がよいと思った作品以外はすべて破棄していて、彼が採用して残している曲はたったの13曲しかありません。

 この「魔法使いの弟子」はそのひとつとなりますから、彼にとり相当な自信作だったのでしょう。

 原詩の筋立ては、老いた魔法使いが若い見習いに留守番をさせるが、雑用をこなそうと魔法のホウキを操ろうとするも、うまくいかずに家の中がメチャクチャになるというものです。

 これはゲーテが、文明に振りまわされる人間をメタファーとして描写したものだとも分析されるそうです。

 聴いているととにかく、デュカスの再現がすばらしい。

 音楽だけで、どのシーンなのかがわかるくらいです。

 独特のコードや進行も彼ならでは言えます。

 この曲はディズニー映画「ファンタジア」にも使用され、ここではミッキーが魔法使い役となっています。

 音楽は指揮者のレオポルド・ストコフスキー&フィラデルフィア管弦楽団が担当しました。

 ここでもやはり、くだんのメタファーがより強調されている印象です。

 おすすめ盤はたくさんありますが、ファンタジアのサウンドトラックなどを聴かれるのも面白いかもしれません。

 10程度のナンバーですが、壮大なストーリーが凝縮されているので、ワクワクしながら聴けてしまうでしょう。
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