「ジ・アンフォーギブン」 メタリカ

文字数 803文字

<タイトル>

ジ・アンフォーギブン

<収録アルバム>

メタリカ(通称「ブラック・アルバム」)

<アーティスト>

メタリカ

<解説>

 スラッシュ・メタルという攻撃的な曲調のヘヴィ・メタルの全盛期、「スラッシュ四天王」と呼ばれたのが、メガデス、スレイヤー、アンスラックスと、今回紹介させてもらうメタリカです。

 このアルバムは真っ黒なジャケットに、トグロを巻いたヘビがうっすらと描かれているので、通称「ブラック・アルバム」と呼ばれます。

 この一枚からメタリカは、バンドの方向性を大きくシフト・チェンジしました。

 バンドのロゴまで変更し、音楽性も従来のヘヴィ・メタルとは異なるものになり、のちにこれは「モダン・ヘヴィネス」という新たなストリームを生むにいたりました。

 そういう意味でメタリカはパイオニアといえます。

 リリックの世界観も大きく変化し、前作「メタル・ジャスティス(邦題)」までは、「自分の人生がうまくいかないのは、すべて周りのせいなのだ」といわんばかりに、その(いか)りをぶつけるような内容でしたが、今作からは「そんなことをしているヤツこそバカなのだ」という、自己批判的なものにシフトしています。

 「自身と向き合った」というと月並みな言い回しですが、メンバーの中で心境の変化があったようです。

 「ジ・アンフォーギブン」はアコースティック調のバラードのように開始されますが、途中からヘヴィネスにチェンジします。

 歌詞の内容は先のとおり自己批判的ですが、密度が高く何度でも聴きたくなってしまう、このアルバム以降のメタリカの代表曲の一つといえます。

 過激なメタルを求めるファンからは批判もあるようですが、このあと「ロード」「リロード」などと、どんどん(せん)()められていくようなメタリカの楽曲群には、(こた)えられないものがあります。
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