「ボレロ」 ラヴェル

文字数 821文字

<タイトル>

ボレロ

<作曲者>

モーリス・ラヴェル

<おすすめ盤>

ジャン・マルティノン(指揮)
パリ管弦楽団
ワーナー(レーベル)
旧 EMI(音源)

<解説>

 クラシックの有名曲といえばまっさきに上がるもののひとつです。

 昔からあちこちでかかっているので、おそらくごぞんじでしょう。

 それだけ普遍性のある名曲といえるのかもしれません。

 この曲は1928年、ラヴェルがバレエ音楽を依頼されて作曲したものです。

 「ボレロ」とはスペインに伝わる舞踊(ぶよう)、つまりダンスのひとつです。

 ラヴェルはフランス人ですが、母親がスペインはバスクの出身だったので、彼はスペインへの郷愁(きょうしゅう)を強く持っていたようです。

 そのためスペインにまつわる音楽をたくさん書いています。

 このボレロもそのひとつというわけです。

 二つの主題のみが、機械的なリズムに乗ってひたすら繰り広げられる曲ですが、そのため初演当時は賛否両論があったようです。

 ラヴェルは工場などの機械音を聴くのが大好きだったそうです。

 規則的なリズムがいいんだとか。

 そのイメージがこの曲にも投影されているようです。

 現代でも「ボレロ」が愛されるのは、人間が潜在的に規則正しいリズムに快感を覚える特性があるからだという研究もあるそうです。

 なかなか興味深いですね。

 これは個人的な考えですが、人間が快感を覚えるリズムのパターンにも、個人差があるような気がします。

 自分はマーラー先生特有のスケルツォのリズムがきまりますし。

 おすすめしたのはマルティノンさんという指揮者ですが、最後の最後に大きな「ため」があって、ここが最高に興奮するのです。

 ワーナー・レーベルからラヴェルとドビュッシーの録音をまとめたボックス・セットが出ていますので、この際ドビュッシーのオケ曲も聴いてしまうのも手だと思います。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み