交響曲 第82番 「熊」 ハイドン

文字数 746文字

<タイトル>

交響曲 第82番 ハ長調 「熊」

<作曲者>

ヨーゼフ・ハイドン

<おすすめCD>

ブルーノ・ヴァイル(指揮)

ターフェルムジーク

SONY(レーベル)

<解説>

 1780年代の前半、パリにコンセール・ド・ラ・ロージュ・オランピックという新しいオーケストラが設立され、ハイドンのパトロンであったドーニ伯爵が新作の交響曲の作曲を依頼、これを受け1785年から翌年にかけて完成されたのが、この第82番から第87番にいたる6曲で、通称「パリ交響曲」または「パリ・セット」と呼ばれます。

 サブタイトルの「熊」は、終楽章冒頭の低弦によるモチーフが、熊のうなり声のように聴こえることに由来するのですが、これはハイドンの存命中からすでにそう呼ばれていたようです。

 この「熊」を含む「パリ交響曲」は、ハイドンが培ってきた作曲技法がいかんなく発揮された傑作群で、古典派のクラシック音楽としてはポップな曲調もあいまって、楽しめることうけあいです。

 ぜひ「うなり声」の部分に注目して聴いてみてください。

 特にもこの終楽章は手に汗を握るスペクタクルな音楽ですので、ハイドンの仕掛けたトラップに陥ることでしょう。

 おすすめしたのは、ハイドンなどの作曲家が存命だった時代の演奏を再現しようとする試み――「ピリオド・アプローチ」などと呼ばれます――それをやっている楽団であるターフェルムジークと、彼らを統率するやり手指揮者ヴァイルの名盤です。

 キビキビしてかっこいい音楽に仕上がっておりますので、ハイドンの妙味を存分に堪能できるでしょう。

 彼らによるハイドンの録音をまとめたセットがSONYから廉価で発売されていますので、奮発してどっぷりつかるのもありですよ。
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