「energy flow」 坂本龍一

文字数 635文字

<タイトル>

energy flow

<作曲者>

坂本龍一

<解説>

 今回はまことに僭越ながら、坂本龍一さんの追悼回として筆を執ってみました。

 いちファンにすぎない身ではあるものの、まだ心の整理がついていない状態です。

 そんなときにふわっと降りてきたのが、この「energy flow」のメロディでした。

 この曲は1999年5月26日にリリースされたシングル「ウラBTTB」に収録されており、坂本さんは即興的に5分ほどで作曲したということです。

 発表当時はCMに使用されたこともあり、歌のないインストゥルメンタル曲としては異例のヒットを記録しました。

 この事象についてのちに教授は、なぜあんなに売れたのかいまだにわからないと述懐しています。

 音楽系のメディアなどでは、「現代人の疲れた心に刺さった」と解説されていましたが、結局のところは証明のしようなどないでしょう。

 表現とはそういうものと言っては本末転倒かもしれませんが、少なくとも教授の音楽が多くの人の心を救ったのは確かです。

 おびただしい作品を残された方ですが、それぞれのリスナーにとっての大切な一曲があるのではないかと思います。

 こちらのenegy flowに関しては、涙が枯れて座りこんでいる人のとなりに、そっとよりそってくれるような一曲だと感じます。

 何も言わずにそばにだけいてくれる、そんな所感を受けます。

 こういう救済もあるのですね。

 坂本龍一さん、謹んで深く哀悼の意を表します。

 教授、あなたがいない夜は暗い。
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