「アラとロリー」 プロコフィエフ

文字数 786文字

<タイトル>

スキタイ組曲「アラとロリー」 作品20

<作曲者>

セルゲイ・プロコフィエフ

<おすすめCD>

ヴァルター・ヴェラー(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

<解説>

 旧ソ連の作曲家プロコフィエフが、もともとはバレエ音楽として構想した作品ですが、そのスケッチをアート・プロデューサーとして名高いセルゲイ・ディアギレフに見せたところ、「ストラヴィンスキーの『春の祭典』の二番煎じだ」と断られ、演奏会用の管弦楽組曲として書き直したものです。

 これはわたしの邪推ですが、そもそもディアギレフは、はじめ作曲家を志していたものの、リムスキー=コルサコフから才能がないことを指摘され、プロデューサーに転身した人物です。

 リムスキー=コルサコフから教えを受けたプロコフィエフに、何か思うところがあったとか……

 真偽のほどは定かではありませんが、こういうことを考えるのは、けっこう楽しいですね(コラ!)

 それはともかく、この頃のプロコフィエフは晦渋(かいじゅう)な傾向の作品を書いていたので、このスキタイ組曲もとにかく凶暴な音楽です。

 特におすすめは第2曲「邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊り」です。

 名前がすでに中二全開(失礼!)ですし、その音楽はまるでゲームのラスボスのBGMです。

 実際にというか、ゲーム音楽にもアレンジされていたと思いました。

 プログレ・ロックバンド(エマーソン・レイク・アンド・パーマーだったかな?)もカヴァーしていましたね。

 逆にいうと、それだけ現代性・汎用性があるということなのでしょう。

 敵と戦いたいとき(?)にかけるとモチベがアップすると思います。

 おすすめはヴェラーさんの交響曲全集からのカップリングで、異常なテンションの名演ですが、残念ながら現在は入手が困難なようです。
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