「女心の歌」 ヴェルディ

文字数 990文字

<タイトル>

女心の歌 ~ 歌劇「リゴレット」 第3幕から

<作曲者>

ジュゼッペ・ヴェルディ

<解説>

 イタリア・オペラの王さま、ヴェルディの歌劇「リゴレット」の第3幕で登場する、あまりにも有名なアリアです。

 アリアとは独唱曲、ひとりで歌う歌という認識でオーケーでしょう。

 また「リゴレット」は、こちらもやはり有名な「椿姫」「イル・トロヴァトーレ」と並び、彼の創作活動の中期を代表する3つの傑作オペラの一作に数えられます。

 原作はヴィクトル・ユーゴー作の戯曲「王は愉しむ」であり、台本を書いたのはヴェルディの重要なパートナーのひとりであったフランチェスコ・マリア・ピアーヴェという人です。

 この作曲にいたる過程にもひとつの大きなドラマがあったりしますので、興味がおありの方は調べてみてください。

 あらすじを要約すると、主人公である醜い道化男・リゴレットは、愛するひとり娘・ジルダをかどわかそうとするマントヴァ公爵を、殺し屋・スパラフチーレを雇って暗殺をもくろみますが、ジルダが身代わりになってしまうという悲劇になります。

 「女心の歌」は第3幕において、マントヴァ公爵によって歌われます。

 なんで敵役の歌がこんなに有名やねんと、つっこみたくなるかもしれません。

 ヴェルディには有名な曲が多いので迷いましたが、今回は個人的になじみの深いこの楽曲を取りあげてみました。

 クラシックにハマった子どものころ、NHKでやっていた音楽番組の中で、このアリアが日本語訳で歌唱されていたんです。

 「風の中の羽のように~」という歌詞が子ども心に興味深く、すぐさまオペラの名アリア集的なアルバムを買い求めた記憶があります。

 思い返せば、あれがオペラの初体験でした。

 知っている曲がたくさん入っていて、まるで宝箱のようだと感じていたんです。

 とにかく聴けば、「ああ、これか」となりますので、さしあたり動画サイトや音楽アプリを当たられるのがよいでしょう。

 「La donna e mobile」で検索すると出てくるはずです。

 3大テノールと呼ばれたひとりである故ルチアーノ・パヴァロッティの十八番でしたので、個人的にはパヴァさまをおすすめしたいところです。

 それ以外でも、男声歌手ならなんとしてでも歌いたい一曲ですので、まずはずれはないかと思われます。

 たまにはオペラを堪能するのも、乙なものではないでしょうか。
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