「エマニエル夫人」　ピエール・バシュレ

＜タイトル＞

エマニエル夫人

＜アーティスト＞

ピエール・バシュレ

＜解説＞

　１９７４年公開のフランス映画「エマニエル夫人」のテーマ曲です。

　エマニュエル・アルサンの小説「エマニュエル夫人」を、ジュスト・ジャカン監督が映像化しました。

　全編の音楽はピエール・バシュレさんによります。

　映画自体は恥ずかしながら未視聴なのですが、テーマ曲だけがひとり歩きをするように有名になっているので、今回取りあげてみました。

　テレビで使用されたり、お笑い芸人さんがコントで使ったりしています。

　フランス語特有のイントネーションが楽しめる名曲です。

　映画は官能をテーマにあつかったものですが、これはフランス映画の文化にもとづいた芸術表現だということです。

　とはいえ過激な内容には違いありませんから、公開自体は成功したものの、聴衆にたいへんな衝撃を与えたんだとか。

　主演であるオランダ出身の女優シルビア・クリステルさんの椅子に座るシーンは、ある種のアイコンとしての役割を果たしたようにも印象づけられます。

　肝心の作曲を担当されたバシュレさんについて、今回いろいろと調べてみたのですが、日本語での情報はどうも少ないようです。

　こういうときに、せめて英語ができればなあと後悔してしまいます。

　物憂げなアコースティックギターの伴奏をともない、エマニエル夫人の様子を写実的に歌うリリックが興味深いです。

　フランス風に言うのなら「アンニュイ」でしょうか。

　ノーブルでサンチマンな感じもするだとか言ってもみたり。

　それは悪ふざけではありますが、フランスには独特の憧憬をいだいてしまいます。

　一度は見てみたい映画ですが、なかなか食指が動かない状態です。

　音源は音楽アプリなどにもありますので、どういう曲だったっけという方はぜひ。

　意外にもと言っては失礼ですが、ドライブミュージックにもけっこうあいます。