第8話:先生のお誕生日(その33)
文字数 835文字
何をしてしまうか分からないから、距離をとっていた・・・
一瞬、どういう意味か分からなくて、ポカンとしていたけど、だんだんその言葉の持つ意味が分かってくると、
「ええっ!?」
と驚いて、また顔が赤くなった。
と同時に、2人きりでいることに対して、急に緊張し始め、先生の顔を真っ直ぐ見れなくなり、あわてて目を伏せる。
「な、何をし、してしまうって・・・・」
と、私がしどろもどろに言葉を発すると、先生は、
「ほら、やっぱり夏菜に気をつかわせちゃった。
いつもの雰囲気で過ごしたかったから、距離をとって、夏菜を緊張させたり、怖がらせないようにしてたんだけど、ダメだったなぁ・・・」
と言って、また机に顔を突っ伏せた。
その様子があまりにもさみしそうだったので、何か声をかけようとしたけど、上手い言葉が見つからない。
すると先生は顔を伏せたまま、
「もちろん、心のブレーキは常日頃からかけているけど、夏菜にむやみに近づいていると、ブレーキが故障していつ暴走するか分からない危険性があって。
学校だと周りの目が気になるけど、今日はおれの家じゃん。
誰も邪魔する人もいないし、狭い密室空間だし、ほんとに何を仕出かすか分からないから、なるべく近づかないように距離をとっていたんだ・・・」
と言った。
そうだったんだ・・・。
やっと先生が距離をとっていた理由が分かって、ホッとした。
嫌われているわけじゃなくて、私のことを怖がらせないように気をつかってくれていたことは、とてもうれしい。
でも・・・
『今日はこのまま、ずっと距離を取るつもりなの?』
それを先生に聞くのは、ちょっと意地悪な質問かもしれない。
聞かない方がいいのかもしれない。
黙っておこうかと思ったけど、考えるより先に行動に出ていて、
「先生、じゃあ、今日はずっとこのまま距離を取って過ごすんですか?」
と聞いている自分がいた。
すると、先生はバッと顔を上げ、
「夏菜は、このまま距離を取って欲しい?
それとも・・・近づいてもかまわないの?」
と、逆に意地悪な質問を返してきた。
一瞬、どういう意味か分からなくて、ポカンとしていたけど、だんだんその言葉の持つ意味が分かってくると、
「ええっ!?」
と驚いて、また顔が赤くなった。
と同時に、2人きりでいることに対して、急に緊張し始め、先生の顔を真っ直ぐ見れなくなり、あわてて目を伏せる。
「な、何をし、してしまうって・・・・」
と、私がしどろもどろに言葉を発すると、先生は、
「ほら、やっぱり夏菜に気をつかわせちゃった。
いつもの雰囲気で過ごしたかったから、距離をとって、夏菜を緊張させたり、怖がらせないようにしてたんだけど、ダメだったなぁ・・・」
と言って、また机に顔を突っ伏せた。
その様子があまりにもさみしそうだったので、何か声をかけようとしたけど、上手い言葉が見つからない。
すると先生は顔を伏せたまま、
「もちろん、心のブレーキは常日頃からかけているけど、夏菜にむやみに近づいていると、ブレーキが故障していつ暴走するか分からない危険性があって。
学校だと周りの目が気になるけど、今日はおれの家じゃん。
誰も邪魔する人もいないし、狭い密室空間だし、ほんとに何を仕出かすか分からないから、なるべく近づかないように距離をとっていたんだ・・・」
と言った。
そうだったんだ・・・。
やっと先生が距離をとっていた理由が分かって、ホッとした。
嫌われているわけじゃなくて、私のことを怖がらせないように気をつかってくれていたことは、とてもうれしい。
でも・・・
『今日はこのまま、ずっと距離を取るつもりなの?』
それを先生に聞くのは、ちょっと意地悪な質問かもしれない。
聞かない方がいいのかもしれない。
黙っておこうかと思ったけど、考えるより先に行動に出ていて、
「先生、じゃあ、今日はずっとこのまま距離を取って過ごすんですか?」
と聞いている自分がいた。
すると、先生はバッと顔を上げ、
「夏菜は、このまま距離を取って欲しい?
それとも・・・近づいてもかまわないの?」
と、逆に意地悪な質問を返してきた。