第2話:苦手な優等生(その2)
文字数 592文字
『禁止行為3箇条』もあるわけだし、これ以上、厄介な事件を起こしたら職を失いかねないかもしれない。
だから、このまま平穏に過ごすのが一番の得策なのだ。
そう心の中で誓っていると山根先生はニヤッと笑いながらおれの顔をのぞきこんできた。
「って、思うだろ?
でも、油断していたらいつの間にか惹かれ合って、おれみたいに結婚することになるかもよ?」
予想外の告白におれはギョッと驚いた。
「え!
山根先生、生徒と結婚されてたんですか!? 」
眼鏡をかけて、いかにも真面目そうで派手な恋愛とか全く無縁そうな山根先生が、生徒と結婚していたなんて・・・。
意外すぎて、しばらくポカーンとしていると、山根先生は、
「ま、もちろん嫁が卒業してからだけどな」
と言った。
「は・・・はあ・・・、そりゃそうですよね・・・。
生徒が在籍中に先生と結婚なんて、ありえないですもんね・・・」
まだ頭の中が混乱しているおれの肩をポンポンと山根先生が叩く。
「確かに、生徒達には大人の雰囲気はまだ足りないかもしれないが、大人の女性には無いありあまる『パワー』があるから、高山も気を付けろよ」
そう言うと山根先生はさわやかにその場を去っていった。
忠告だったのか、それとも「女子生徒と恋愛してもOK♪」と言いたかったのか、どっちかはよく分からなかったけど、『教師と生徒』の恋愛なんてマンガやドラマの世界でしかありえないよな、と、この時はそう思っていた。
だから、このまま平穏に過ごすのが一番の得策なのだ。
そう心の中で誓っていると山根先生はニヤッと笑いながらおれの顔をのぞきこんできた。
「って、思うだろ?
でも、油断していたらいつの間にか惹かれ合って、おれみたいに結婚することになるかもよ?」
予想外の告白におれはギョッと驚いた。
「え!
山根先生、生徒と結婚されてたんですか!? 」
眼鏡をかけて、いかにも真面目そうで派手な恋愛とか全く無縁そうな山根先生が、生徒と結婚していたなんて・・・。
意外すぎて、しばらくポカーンとしていると、山根先生は、
「ま、もちろん嫁が卒業してからだけどな」
と言った。
「は・・・はあ・・・、そりゃそうですよね・・・。
生徒が在籍中に先生と結婚なんて、ありえないですもんね・・・」
まだ頭の中が混乱しているおれの肩をポンポンと山根先生が叩く。
「確かに、生徒達には大人の雰囲気はまだ足りないかもしれないが、大人の女性には無いありあまる『パワー』があるから、高山も気を付けろよ」
そう言うと山根先生はさわやかにその場を去っていった。
忠告だったのか、それとも「女子生徒と恋愛してもOK♪」と言いたかったのか、どっちかはよく分からなかったけど、『教師と生徒』の恋愛なんてマンガやドラマの世界でしかありえないよな、と、この時はそう思っていた。