第7話:二人の夏休み(その20)
文字数 506文字
周りをキョロキョロ見回してみたが、誰もいないみたいだ。
みんな庭に集まっているのか、楽しそうな笑い声がそちらの方から聞こえてくる。
「あ・・・えっと・・・、西森・・・」
と、おれが言いかけると、
「さっきは助けてくれて、ありがとうございました・・・」
と小さな声でポツリと言った。
なんとなく気まずい空気が、2人の間に流れる。
西森はまだ頬が真っ赤なまま、うつむいている。
「その・・・えっと・・・」
西森に聞きたいことがたくさんある。
水野君に告白のようなものをされて、今どう思っているの?
今、頭の中は水野君でいっぱいなの?
もし、ちゃんと告白されたら、西森は何て返事するの?
おれよりも、水野君の方が好きなの?
そんなことを悶々と考えていると、西森が、
「先生、あの・・・」
と何か言いかけた。
だが、その時、
「あ!
高山ちゃん、来てたの?」
と、うちの学校の女子がどこからともなく現れたため、西森はあわてて、
「あ、私忘れ物したんで取りに行ってきます」
と言って、どこかへ行ってしまった。
『西森!
おまえ、何を言いかけたんだ!?』
と叫んで、後を追いかけたかったが、周りに人がいたため、おれは泣く泣くあきらめて、女子達と一緒に天体観測会場に向かった。
みんな庭に集まっているのか、楽しそうな笑い声がそちらの方から聞こえてくる。
「あ・・・えっと・・・、西森・・・」
と、おれが言いかけると、
「さっきは助けてくれて、ありがとうございました・・・」
と小さな声でポツリと言った。
なんとなく気まずい空気が、2人の間に流れる。
西森はまだ頬が真っ赤なまま、うつむいている。
「その・・・えっと・・・」
西森に聞きたいことがたくさんある。
水野君に告白のようなものをされて、今どう思っているの?
今、頭の中は水野君でいっぱいなの?
もし、ちゃんと告白されたら、西森は何て返事するの?
おれよりも、水野君の方が好きなの?
そんなことを悶々と考えていると、西森が、
「先生、あの・・・」
と何か言いかけた。
だが、その時、
「あ!
高山ちゃん、来てたの?」
と、うちの学校の女子がどこからともなく現れたため、西森はあわてて、
「あ、私忘れ物したんで取りに行ってきます」
と言って、どこかへ行ってしまった。
『西森!
おまえ、何を言いかけたんだ!?』
と叫んで、後を追いかけたかったが、周りに人がいたため、おれは泣く泣くあきらめて、女子達と一緒に天体観測会場に向かった。