第40話:トキメキ文化祭
文字数 1,069文字
「じゃ、じゃあ、家に来る?」
おれと写真を撮りたかった、と言った西森に対して、思わず出てしまった一言。
「え?」
西森は驚いて顔を上げる。
西森のビックリしたような顔を見て、ハッと我に返った。
ああっ!
どうしよう!?
というか、何言ってんだ、おれ!?
急に『家に来る?』なんて言っちゃって!!
別にやましい気持ちがあって言ったわけではない。
家に来た方が、執事服も着やすいし、写真も撮りやすい。
ただそれだけの気持ちで軽く言ってしまっただけなのだ。
そりゃ、西森が家に来たら人目を気にせずイチャイチャできるわけだが、それを期待して言ったわけじゃない(もしかすると、多少はそういう下心があったのかもしれないが・・・)。
西森に何か誤解されても困るので、
「あ、いや、そのっ、
学校じゃ人が多いし、あの衣装着てたら目立つし、家の方が落ち着いて対応できるかなと思って・・・」
と言い訳をしてみたが、心の中で『何の対応だよ!』と自分で突っ込んでしまった。
西森はしばらく黙って何かを考えている。
なんだろ、もしかして怒っちゃった?
家に来るなんて、言わなかったらよかったのに!!
後悔の波が押し寄せ始めた時、
「そ・・・その・・・
今日は無理です・・・」
と西森が言った。
やっぱり・・・とがっくり肩を落とす。
西森はうつむいたまま、
「今日はもうそろそろ帰らないと、親が心配するので・・・」
と言ったので、おれもあわてて、
「あ、そうだよな!
もう6時も過ぎてるし、早く帰らないと心配するよな。
ごめん、ごめん、無理言って」
と謝った。
ほんと、そうだ。
そうに決まっている。
西森はまだ高校生で、門限の時間だって決まっているし、おれが勝手に振り回していい存在でもない。
それを分かっていて、家に来いだなんて・・・。
浮かれていた自分を、ぶん殴りたい気持ちになった。
西森のこと、もっと大切にしなきゃ。
おれは西森の頭をポンポンと軽くなでると、
「じゃ、そろそろ帰ろうか。
引き留めて、ゴメンな」
と言って立ち上がろうとすると、西森がギュッと抱きついてきた。
「え?」
西森はおれの胸に顔をうずめたまま、
「きょ、今日は無理だけど、別の日に改めてだったら、行けると思います・・・」
と言ったので、おれは驚く。
ドキドキ急展開に、頭の中がパニックを起こしている。
『うれしさ』と『背徳感』と『驚き』やら何やらで、もう感情がゴチャゴチャだ。
ビックリし過ぎて、声が出なかったおれに、西森が、
「行っても大丈夫ですか?」
と聞いてきたので、ハッと我に返る。
西森を抱き寄せ、
「うん、いいよ。
いつでもおいで。
執事服、返さないで持っておくから」
と言った。
おれと写真を撮りたかった、と言った西森に対して、思わず出てしまった一言。
「え?」
西森は驚いて顔を上げる。
西森のビックリしたような顔を見て、ハッと我に返った。
ああっ!
どうしよう!?
というか、何言ってんだ、おれ!?
急に『家に来る?』なんて言っちゃって!!
別にやましい気持ちがあって言ったわけではない。
家に来た方が、執事服も着やすいし、写真も撮りやすい。
ただそれだけの気持ちで軽く言ってしまっただけなのだ。
そりゃ、西森が家に来たら人目を気にせずイチャイチャできるわけだが、それを期待して言ったわけじゃない(もしかすると、多少はそういう下心があったのかもしれないが・・・)。
西森に何か誤解されても困るので、
「あ、いや、そのっ、
学校じゃ人が多いし、あの衣装着てたら目立つし、家の方が落ち着いて対応できるかなと思って・・・」
と言い訳をしてみたが、心の中で『何の対応だよ!』と自分で突っ込んでしまった。
西森はしばらく黙って何かを考えている。
なんだろ、もしかして怒っちゃった?
家に来るなんて、言わなかったらよかったのに!!
後悔の波が押し寄せ始めた時、
「そ・・・その・・・
今日は無理です・・・」
と西森が言った。
やっぱり・・・とがっくり肩を落とす。
西森はうつむいたまま、
「今日はもうそろそろ帰らないと、親が心配するので・・・」
と言ったので、おれもあわてて、
「あ、そうだよな!
もう6時も過ぎてるし、早く帰らないと心配するよな。
ごめん、ごめん、無理言って」
と謝った。
ほんと、そうだ。
そうに決まっている。
西森はまだ高校生で、門限の時間だって決まっているし、おれが勝手に振り回していい存在でもない。
それを分かっていて、家に来いだなんて・・・。
浮かれていた自分を、ぶん殴りたい気持ちになった。
西森のこと、もっと大切にしなきゃ。
おれは西森の頭をポンポンと軽くなでると、
「じゃ、そろそろ帰ろうか。
引き留めて、ゴメンな」
と言って立ち上がろうとすると、西森がギュッと抱きついてきた。
「え?」
西森はおれの胸に顔をうずめたまま、
「きょ、今日は無理だけど、別の日に改めてだったら、行けると思います・・・」
と言ったので、おれは驚く。
ドキドキ急展開に、頭の中がパニックを起こしている。
『うれしさ』と『背徳感』と『驚き』やら何やらで、もう感情がゴチャゴチャだ。
ビックリし過ぎて、声が出なかったおれに、西森が、
「行っても大丈夫ですか?」
と聞いてきたので、ハッと我に返る。
西森を抱き寄せ、
「うん、いいよ。
いつでもおいで。
執事服、返さないで持っておくから」
と言った。