第7話:二人の夏休み(その8)
文字数 807文字
「そっか・・・
西森は、水野君と仲が良いんだ・・・」
おれが悲しそうな声でつぶやくと、
「な、なに言っているんですか!?
水野とは、本当にライバル同士なだけで、別にそれ以上の感情を持ったことは無いです!!」
と、西森は水野君との関係を否定した。
でも、おれの知らない『塾』という場所で、西森と水野君が仲良さそうに勉強している光景を想像すると、やっぱり不安は募っていく。
「西森」
「ハイ?」
おれはソッと西森の手を握ると、
「おれと水野君、どっちが好き?」
と聞いてしまった。
そう自分で聞いた後に、
『我ながらバカな質問をした』と思ってしまったが、今さら撤回できない。
すると西森は半分あきれたような顔で、
「な、なにバカなこと聞いてるんですか!?
なんで先生と水野を比べないといけないんですか!?」
と言った。
「だって、不安じゃん!
おれとはどこも夏休み行ってくれないのに、水野君とは別荘に合宿に行くって!
その合宿で、何かあったらどうするんだ!!」
「何かある、って何があるんですか!?
勉強しに行くだけですよ!?」
「西森はそう思っていても、男子には下心があるから、不安でしょうがないんだよ!!」
『水野にキスとかされたら、どうするんだ!!』と心の中で思っていたら、西森が、
「下心って、先生もあるんですか?」
と聞いてきたので、
「えっ!?」
と叫ぶと、おれは何も言えなくなってしまった。
下心・・・
『無い』といえば完全なウソになってしまうだろう。
夏休みに、花火や海に誘っている行動からして『下心あります』と言っているようなものだし・・・。
今も西森の手を握ってしまっているし・・・。
何も言えずうつむいていると、
「先生も来ます?」
と西森がふとつぶやいた。
「へ?」
『来ます?』ってどこに?、と思っていると、西森が、
「8月5日の勉強合宿の日。
場所は、先生と一緒にプラネタリウムを観に行った『青少年自然の家』の近くなんですけど・・・」
と提案してきたので、おれは驚いた。
西森は、水野君と仲が良いんだ・・・」
おれが悲しそうな声でつぶやくと、
「な、なに言っているんですか!?
水野とは、本当にライバル同士なだけで、別にそれ以上の感情を持ったことは無いです!!」
と、西森は水野君との関係を否定した。
でも、おれの知らない『塾』という場所で、西森と水野君が仲良さそうに勉強している光景を想像すると、やっぱり不安は募っていく。
「西森」
「ハイ?」
おれはソッと西森の手を握ると、
「おれと水野君、どっちが好き?」
と聞いてしまった。
そう自分で聞いた後に、
『我ながらバカな質問をした』と思ってしまったが、今さら撤回できない。
すると西森は半分あきれたような顔で、
「な、なにバカなこと聞いてるんですか!?
なんで先生と水野を比べないといけないんですか!?」
と言った。
「だって、不安じゃん!
おれとはどこも夏休み行ってくれないのに、水野君とは別荘に合宿に行くって!
その合宿で、何かあったらどうするんだ!!」
「何かある、って何があるんですか!?
勉強しに行くだけですよ!?」
「西森はそう思っていても、男子には下心があるから、不安でしょうがないんだよ!!」
『水野にキスとかされたら、どうするんだ!!』と心の中で思っていたら、西森が、
「下心って、先生もあるんですか?」
と聞いてきたので、
「えっ!?」
と叫ぶと、おれは何も言えなくなってしまった。
下心・・・
『無い』といえば完全なウソになってしまうだろう。
夏休みに、花火や海に誘っている行動からして『下心あります』と言っているようなものだし・・・。
今も西森の手を握ってしまっているし・・・。
何も言えずうつむいていると、
「先生も来ます?」
と西森がふとつぶやいた。
「へ?」
『来ます?』ってどこに?、と思っていると、西森が、
「8月5日の勉強合宿の日。
場所は、先生と一緒にプラネタリウムを観に行った『青少年自然の家』の近くなんですけど・・・」
と提案してきたので、おれは驚いた。