第1話:トキメキ文化祭
文字数 824文字
ミーンミーン
窓の外ではまだ蝉が大合唱している。
9月に入ったとはいえ、今日も朝から気温は高くて暑い。
おれはグーッと腕を上げて身体を伸ばし、
「よし、今日から二学期!
がんばっていこう!」
と気合を入れ、職員室を出た。
長かった夏休みも終わり、今日から新学期の開始だ。
この夏休みはほぼ仕事で、ほとんど遊びにも出かけられなかったけれど、西森と『本当の恋人同士』になれたことが一番の思い出である。
でも、あの合宿後は、2人で会うこともできなかったし、デートもできなかった。
できる手段といえば、電話やメールのやり取りぐらいだったので、今日から西森と毎日学校で会えるということが、うれしくて仕方ない。
「なんか良いことがあるといいな♪」
ウキウキ気分で教室に着くと、中に入る前に「スーッ」と大きく深呼吸した。
授業前のHRなので、5分ぐらいで終わるのだが、今から西森に会えると思うとちょっと緊張する。
前髪を整えながら、
「バレないとは思うけど、おれと西森が付き合っていることは絶対ヒミツにしなくちゃいけないから、気を抜くな」
と自分に言い聞かせ、ガラッとドアを開けた。
「おはよう、久しぶり。
夏休みは楽しかったか?」
そう声をかけると、
「楽しかったー」
とか、
「宿題が多すぎ」
とか言う声が返って来た。
おれは教壇に立つと、ぐるっと教室を見回しながら、さりげなく西森の方を見る。
「・・・・・・」
西森は顔を伏せていたが、チラッとおれの方を見るとまた恥ずかしそうにうつむいた。
ううっ、かわいい!!!
久しぶりに会ったけど、前に会った時よりもっとかわいくなっているような気がする!
しかも、おれの『彼女』だし!
思わず顔がにやけそうになったが、今はHRの時間なので、ここはちゃんと仕事をせねば。
おれは担任の先生から渡されていたプリントを取り出し、
「今日から二学期が始まるけれど、来週は夏休み明けのテストが待っているし、来月の頭には文化祭があるので、行事がいろいろと目白押しだ」
と今後の予定を話し始めた。
窓の外ではまだ蝉が大合唱している。
9月に入ったとはいえ、今日も朝から気温は高くて暑い。
おれはグーッと腕を上げて身体を伸ばし、
「よし、今日から二学期!
がんばっていこう!」
と気合を入れ、職員室を出た。
長かった夏休みも終わり、今日から新学期の開始だ。
この夏休みはほぼ仕事で、ほとんど遊びにも出かけられなかったけれど、西森と『本当の恋人同士』になれたことが一番の思い出である。
でも、あの合宿後は、2人で会うこともできなかったし、デートもできなかった。
できる手段といえば、電話やメールのやり取りぐらいだったので、今日から西森と毎日学校で会えるということが、うれしくて仕方ない。
「なんか良いことがあるといいな♪」
ウキウキ気分で教室に着くと、中に入る前に「スーッ」と大きく深呼吸した。
授業前のHRなので、5分ぐらいで終わるのだが、今から西森に会えると思うとちょっと緊張する。
前髪を整えながら、
「バレないとは思うけど、おれと西森が付き合っていることは絶対ヒミツにしなくちゃいけないから、気を抜くな」
と自分に言い聞かせ、ガラッとドアを開けた。
「おはよう、久しぶり。
夏休みは楽しかったか?」
そう声をかけると、
「楽しかったー」
とか、
「宿題が多すぎ」
とか言う声が返って来た。
おれは教壇に立つと、ぐるっと教室を見回しながら、さりげなく西森の方を見る。
「・・・・・・」
西森は顔を伏せていたが、チラッとおれの方を見るとまた恥ずかしそうにうつむいた。
ううっ、かわいい!!!
久しぶりに会ったけど、前に会った時よりもっとかわいくなっているような気がする!
しかも、おれの『彼女』だし!
思わず顔がにやけそうになったが、今はHRの時間なので、ここはちゃんと仕事をせねば。
おれは担任の先生から渡されていたプリントを取り出し、
「今日から二学期が始まるけれど、来週は夏休み明けのテストが待っているし、来月の頭には文化祭があるので、行事がいろいろと目白押しだ」
と今後の予定を話し始めた。