第20話:教育実習生にメラメラ(その20)
文字数 876文字
「なんでここにいるんですか!?
塾の裏で待ってたんじゃないんですか!?」
まるで『瞬間移動』でもして、駅に現れたのかと思ってしまった。
先生は、
「西森が電車で帰るって、メール送って来たのを見て、あわてて車を走らせて、ここまで来たんだよ!
ああっ、もう!ほんとに、すっごく不安だったんだぞ!」
と言って、その場にヘナヘナ~と座り込んだ。
そして私の方をチラッと見ると、
「おれがあまりにもバカなことばかりやるから、愛想つかして帰ってしまったのかと思って」
と言った。
先生があまりにも悲しそうな表情を見せたため、私は、
「違うんです!
私の方こそ、先生に愛想つかされたのかと思って怖かったんです!」
と思わず正直な気持を言ってしまった。
「え?」
座り込んでいた先生が、急にスクッと立ち上がる。
「それって・・・どういうこと?」
謝るなら今しかチャンスは無い。
『がんばれ、自分!』、と気持ちをふるい立たせる。
「そっ、そのっ!!」
「うん」
先生は優しい目で私を見つめている。
私は伏せていた顔をグッと上げ、
「先生をふり回して、ごめんなさい!」
と謝った。
「先生が、ずっとメールをくれていたのも、気に入らなくて無視したし、車で迎えに来てくれたのも、なんかイライラして、先生残して一人でさっさと帰っちゃったし・・・」
ちゃんと上手く言葉を伝えたかったけれど、頭の中が混乱していて、自分でも何をしゃべっているのか分からなくなってきた。
「だから・・・その・・・
いろいろとすみませんでした!」
文章を書くのは得意な方だけれど、話を伝えるのは下手みたいで、なんだかよく分からない謝罪になってしまった。
先生はしばらく何も言わずに私をジッと見つめている。
ど・・・、どうしたんだろう・・・。
私の変な謝罪のせいで、本気で怒ってしまったんだろうか・・・。
どうしよう・・・、どうしたらいいんだろう・・・。
先生の顔を見るのが怖くて、私はまたうつむいてしまった。
その時、電車が駅に到着し、人が何人か降りてきたようだ。
すると突然、先生が私の腕をつかむと、
「西森、こっち」
と言って、駅舎裏側の茂みの方に私を引っ張って連れて行った。
塾の裏で待ってたんじゃないんですか!?」
まるで『瞬間移動』でもして、駅に現れたのかと思ってしまった。
先生は、
「西森が電車で帰るって、メール送って来たのを見て、あわてて車を走らせて、ここまで来たんだよ!
ああっ、もう!ほんとに、すっごく不安だったんだぞ!」
と言って、その場にヘナヘナ~と座り込んだ。
そして私の方をチラッと見ると、
「おれがあまりにもバカなことばかりやるから、愛想つかして帰ってしまったのかと思って」
と言った。
先生があまりにも悲しそうな表情を見せたため、私は、
「違うんです!
私の方こそ、先生に愛想つかされたのかと思って怖かったんです!」
と思わず正直な気持を言ってしまった。
「え?」
座り込んでいた先生が、急にスクッと立ち上がる。
「それって・・・どういうこと?」
謝るなら今しかチャンスは無い。
『がんばれ、自分!』、と気持ちをふるい立たせる。
「そっ、そのっ!!」
「うん」
先生は優しい目で私を見つめている。
私は伏せていた顔をグッと上げ、
「先生をふり回して、ごめんなさい!」
と謝った。
「先生が、ずっとメールをくれていたのも、気に入らなくて無視したし、車で迎えに来てくれたのも、なんかイライラして、先生残して一人でさっさと帰っちゃったし・・・」
ちゃんと上手く言葉を伝えたかったけれど、頭の中が混乱していて、自分でも何をしゃべっているのか分からなくなってきた。
「だから・・・その・・・
いろいろとすみませんでした!」
文章を書くのは得意な方だけれど、話を伝えるのは下手みたいで、なんだかよく分からない謝罪になってしまった。
先生はしばらく何も言わずに私をジッと見つめている。
ど・・・、どうしたんだろう・・・。
私の変な謝罪のせいで、本気で怒ってしまったんだろうか・・・。
どうしよう・・・、どうしたらいいんだろう・・・。
先生の顔を見るのが怖くて、私はまたうつむいてしまった。
その時、電車が駅に到着し、人が何人か降りてきたようだ。
すると突然、先生が私の腕をつかむと、
「西森、こっち」
と言って、駅舎裏側の茂みの方に私を引っ張って連れて行った。