第4話:苦手な優等生(その4)

文字数 451文字

「ご・・・ごめんね、夏菜」

「確かに西森が言うように 掃除はもうイヤだな・・・」

あんなに騒がしかったクラスが ウソのように静まり返り、 生徒たちは教科書に目を落とす。

おれは恐る恐る 西森の方に目を向けた。

すると、ものすごくにらんだ顔で おれの方を見ているではないか。

あまりの怖さに「ビクッ!」とひるんでしまった。

そう、きっと心の中で、
『あんた、先生なのに、 何をモタモタやってんのよ!』
と、お怒りで爆発なのだろう。

あーあ・・・
また、西森に助けられてしまった・・・。

これで何回目だろう、騒がしくなった教室を西森が静めたのは。


西森 夏菜
うちのクラスの学級委員長。

学年一成績が良くて、 真面目な優等生。

先生、生徒どちらからも 信頼を寄せられていて、 本当に絵に描いたような優等生だけど、 なんかおれは・・・

「高山先生、ちょっといいですか? 」

授業が終わり、職員室に戻ろうと廊下を歩いていると、後ろから不機嫌そうな顔の西森に呼び止められた。

はあ・・・、やっぱりこいつ、苦手なんだよな・・・
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登場人物紹介

高山流星

地学担当教師

西森夏菜

学年一の秀才。真面目な優等生。

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