第18話:ドキドキ初デート(その18)
文字数 1,323文字
そんな感じで、変な『ヤキモチ』を焼きながら二人の後ろを付いて歩くこと30分。
おれの『嫉妬の目』に涼介がようやく気付いたのか、
「あー、そうだ。
2人とも昼飯まだだよな?
入口付近のミュージアムショップにちょっとしたカフェがあるから、そこで何か食べて来たら?
プラネタリウムまで、あともう少し時間があるし」
と提案してきた。
「そういえば、お昼食べるの忘れていましたね。
先生、何か食べます?」
西森もやっとおれの存在を思い出し、声をかける。
「うん」
大人げないな、と思ったが、まだモヤモヤした気持ちが消えなくて、愛想無い返事をしてしまった。
西森は何も悪くないのに・・・。
「おれはちょっと用があるから、2人でどうぞ~」
と言って、涼介は走り去って行った。
「じゃ、行きましょうか」
おれと西森はカフェにやって来て、ハンバーガーセットを注文し、席に座った。
窓からは新緑の美しい木々が並ぶ中庭が見えている。
せっかくの楽しい食事の時間なのに、まだムスッとしているおれを心配したのか、西森が
「先生、どうしたんですか?
さっきからムスッとしたままで」
と聞いてきた。
あ~っ!
ほんと、カッコ悪いし、器が小さい男だな!
別に西森と涼介が浮気していたわけでもないのに、1人イライラして、西森にも心配させて!
もう嫌だ、こんな自分・・・
心の中でいろんな感情が入り乱れ、西森の顔を見る勇気もなくて、黙ったまま下を向いていると・・・
西森がスッと自分のハンバーガーを差し出してきた。
「へ?」
おれが驚いて顔を上げると、西森が、
「もしかして、私のハンバーガーの方が大きかったから怒っているんですか?
それなら交換しますよ。」
と言ってきた。
西森はどうやら、おれが怒っている原因は「ハンバーガーが小さかったこと」だと思ったらしい。
何をどう考えたら、そんな発想にたどり着いたのか分からないが、ハンバーガーを差し出す西森の行動が可愛すぎて、思わず、
「プッ!」
と笑ってしまった。
急に笑い始めたおれを見て西森は「?」を首をかしげる。
「ゴメン、ゴメン、ほんとゴメン!
ハンバーガーが小さいから怒っていたわけじゃないんだ。
その・・・」
「その?」
おれは西森の目を見つめて、
「西森が涼介の話ばっかり聞いて、おれを置き去りにしていたことに、ヤキモチを焼いていただけ」
と本当のことを話すと、西森はビックリした顔をして、プイッと横を向く。
「バッ、バカみたい!
私が他の男の人と話しているだけで、ヤキモチ焼くなんて、先生何歳なんですか!
子供じゃないんだから、バカなこと言わないでください!」
そう言うと西森はパクパクとハンバーガーを食べ始めた。
やっと西森と二人きりの時間が戻ってきたことがうれしくて、じっと西森の顔を見ていると、
「な、なに、こっち見てるんですか?」
と、ギロッとにらむ。
「いや、やっぱりかわいいなぁ、と思って」
おれが幸せそうな顔をしながらそう言うと、西森はさらに顔を『ボン!』と真っ赤にし、
「もーっ!
バカなこと何度も言っていないで、早くハンバーガー食べてください!」
と、おれに皿をグイッと押し寄せてきた。
そんなおれ達の様子を戻って来た涼介が少し離れた場所から見ていたらしい。
「正真正銘のバカップルだな・・・」
と、涼介はつぶやいた。
おれの『嫉妬の目』に涼介がようやく気付いたのか、
「あー、そうだ。
2人とも昼飯まだだよな?
入口付近のミュージアムショップにちょっとしたカフェがあるから、そこで何か食べて来たら?
プラネタリウムまで、あともう少し時間があるし」
と提案してきた。
「そういえば、お昼食べるの忘れていましたね。
先生、何か食べます?」
西森もやっとおれの存在を思い出し、声をかける。
「うん」
大人げないな、と思ったが、まだモヤモヤした気持ちが消えなくて、愛想無い返事をしてしまった。
西森は何も悪くないのに・・・。
「おれはちょっと用があるから、2人でどうぞ~」
と言って、涼介は走り去って行った。
「じゃ、行きましょうか」
おれと西森はカフェにやって来て、ハンバーガーセットを注文し、席に座った。
窓からは新緑の美しい木々が並ぶ中庭が見えている。
せっかくの楽しい食事の時間なのに、まだムスッとしているおれを心配したのか、西森が
「先生、どうしたんですか?
さっきからムスッとしたままで」
と聞いてきた。
あ~っ!
ほんと、カッコ悪いし、器が小さい男だな!
別に西森と涼介が浮気していたわけでもないのに、1人イライラして、西森にも心配させて!
もう嫌だ、こんな自分・・・
心の中でいろんな感情が入り乱れ、西森の顔を見る勇気もなくて、黙ったまま下を向いていると・・・
西森がスッと自分のハンバーガーを差し出してきた。
「へ?」
おれが驚いて顔を上げると、西森が、
「もしかして、私のハンバーガーの方が大きかったから怒っているんですか?
それなら交換しますよ。」
と言ってきた。
西森はどうやら、おれが怒っている原因は「ハンバーガーが小さかったこと」だと思ったらしい。
何をどう考えたら、そんな発想にたどり着いたのか分からないが、ハンバーガーを差し出す西森の行動が可愛すぎて、思わず、
「プッ!」
と笑ってしまった。
急に笑い始めたおれを見て西森は「?」を首をかしげる。
「ゴメン、ゴメン、ほんとゴメン!
ハンバーガーが小さいから怒っていたわけじゃないんだ。
その・・・」
「その?」
おれは西森の目を見つめて、
「西森が涼介の話ばっかり聞いて、おれを置き去りにしていたことに、ヤキモチを焼いていただけ」
と本当のことを話すと、西森はビックリした顔をして、プイッと横を向く。
「バッ、バカみたい!
私が他の男の人と話しているだけで、ヤキモチ焼くなんて、先生何歳なんですか!
子供じゃないんだから、バカなこと言わないでください!」
そう言うと西森はパクパクとハンバーガーを食べ始めた。
やっと西森と二人きりの時間が戻ってきたことがうれしくて、じっと西森の顔を見ていると、
「な、なに、こっち見てるんですか?」
と、ギロッとにらむ。
「いや、やっぱりかわいいなぁ、と思って」
おれが幸せそうな顔をしながらそう言うと、西森はさらに顔を『ボン!』と真っ赤にし、
「もーっ!
バカなこと何度も言っていないで、早くハンバーガー食べてください!」
と、おれに皿をグイッと押し寄せてきた。
そんなおれ達の様子を戻って来た涼介が少し離れた場所から見ていたらしい。
「正真正銘のバカップルだな・・・」
と、涼介はつぶやいた。