第10話1 それよりも今は他に聞いておくべきことがある
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方向音痴の人には定番のあるあるだ。
自動車みたいな動くものを目印にするから、それが移動してしまうと場所がわからなくなって迷子になるっていう。
山とか目立つビルといった動かないものを目印にすればいいんだけど、そういう発想にはならないらしい。
ほほう、関谷に白相と霧峰か。どれも覚えがあるぞ。
関谷は大陸の中心部から少し東にある海に面した小国だ。
国土の大半が山だから米の生産力に換算する石高は低い。その代りに山からとれる木材や鉱物の生産地として有名なのと、その加工品による交易で商業的な発展を遂げている国だと設定したはずだ。
関谷の東にある霧峰はゲームの初期段階で主人公のいる国に侵攻してくる大国として設定していた。
ちなみにゲームの主人公が最初にいる国が白相国だ。関谷の北にあり霧峰とも接している。
やはりこの世界のベースは『カラクリノヒメ』で間違いなさそうだ。
ただゲームのスタート地点と違う国に来てしまったのが気になる。どういう理由なんだろう。