第23話4
文字数 790文字
澪は難しい顔をしながら葵に近寄ると、ぐるりと周囲を一周した。
改めて正面に立ち、少し下がる。
それから、うんと言いたげにうなずいた。
澪の視線は葵の胸の谷間に向けられた。
そこには名前の由来となった勾玉が埋め込まれている。
あの人、人形大好きっぷりを隠そうともしなかったからなあ。
操心館という場所を用意して、そこに集まる機巧姫に自分がデザインした制服を合法的に着せる。そういうことをやっていたとしても不思議ではない。
うん、ヘンタイ紳士の称号を差し上げるべきだな。
そりゃ無理にとは言わないけどさ。
付き人――