第7話1 『カラクリノヒメ』では、色を決定した段階で得意とする武器が決まる
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『カラクリノヒメ』では、色を決定した段階で得意とする武器が決まる。
葵色ならば青系。つまり弓を得意とするキャラクターだ。
もっとも、さっきの戦闘では武器がなかったので殴る蹴るしかできなかったんだけど。
もしも弓武器があればもっと一方的な戦闘になっていただろう。
僕が創り出した葵の君が目の前にいる。
こうして実物を見てしまえば、これ以上しっくりくる葵の君というのは存在しない。これこそ唯一無二、最高レアリティの機巧姫に相応しい。
思っていたよりも人間的だけど、むしろそれがいいとも言えた。
動物とか? まさか魔物?
ゲーム内には魔物討伐のイベントもある。
この世界がゲームと同じならば魔物も存在する可能性は高い。
だったらこんなところでいつまでも寝転んでいてはまずい。
プルプルと腹筋あたりが痙攣をするけど、上体を起こすことすらできなかった。身体の力が思うように入らない。
熱をもっているのか全身がだるかった。風邪を引いたときの症状に似ている。そう思うと関節も痛いような気がしてきた。
しかし、どうして立てないんだ。そんなに疲れていたっけ?
この世界にやってくるまでにはいろいろあって、肉体的にも精神的にも疲弊していたのは事実だけど。
だからって起き上がれないぐらい消耗するなんて経験がない。