第13話4
文字数 1,159文字
玄関を入ったところで立ち話をしていたら、背の高い人物が声をかけてきた。
作務衣のような服を着ているが、年の頃はちょっとわからない。
何故ならこの人は仮面をつけているからだ。
もっとも鼻から上を隠しているだけなので口元なんかは丸見えだけど。
通常の三倍で移動するニュータイプか、3クリックで果てる聖上のようだ。
仮面をつけているが口元の動きでなんとなく表情はわかる。あれは驚いている。
澪曰く、三体もの機巧武者を一人で倒せることはまずないらしいからな。
茅葺さんはじっと葵を見つめたまま動かなくなってしまった。
美しさに見とれているという感じではなさそうだ。
これまで多くの機巧姫を見てきたが、やはり葵の君はその中でも群を抜いている。
古式……いや、
まさに人間そのものだと言っても過言ではない