第31話1 関谷ってどれぐらいの石高なの?
文字数 698文字
五万石というと日本の令制国における石高に照らし合わせると
両方とも国とはいうものの島だ。島と同程度の石高しかないのなら小国というしかないだろう。
白壁の天守閣でもあればもっと見栄えはするんだろうけど、ないものは仕方がない。
北から東へ向けて水量の豊かな
城下町は城の南側へ向けて発展しているが、山と川に挟まれているのでそこまで広いとは思えない。
なお、南へずっと下っていくと海にたどり着く。そこには
関谷は平地が少ないため田畑として使える土地が限られ米の収穫高が少ない。故に新田開発は常に国の重要な政策となる。
澪に連れられて都に入る手前で見かけた田んぼは古くに開墾された場所で、あの辺りで新たに広げられる土地はほとんど残っていない。
現在は多少離れた丘陵地帯を開発したり、浅瀬の埋め立てを積極的に行って農地を少しずつ増やしているという。
土地の関係で農作物の収穫は少ないが、山がちな土地柄故に木は豊富にある。