第21話3
文字数 750文字
指先をもじもじ絡ませる仕草もかわいらしい。
本当に何から何まで翠寿はかわいいなあ!
諜報に陽動に暗殺か。
まさにお話の中の忍者そのものだ。『清正の忍び』とかいうタイトルでコミカライズしてもらえないだろうか。
そりゃ、そういう役割を果たしてくれる人がいるのはこの先助かるだろうけど、暗殺みたいな血なまぐさいのを翠寿にしてもらいたくはないなあ。
それよりは逆に暗殺者から守ってもらうとか、身の回りのことをやってもらうとか、一緒にお風呂入ってもらう方が――最後のはなしにしよう。澪に殺されかねない。
ただ、コウおねーちゃんはミオさまのおつきでしょ。
あたしもミオさまにおつかえしたいなーっておもってたの。でもね、あたしはコウおねーちゃんじゃないからあんまりミオさまのお役にたてないかもって思って。
だったら他の人におつかえするのがいいのかなあって
翠寿に言い聞かせている澪の表情は必死だった。
そんな重く考えないでもいいんじゃないかと思うんだけどなあ。
あ、もしかしたら僕が信用ならないから必死に説得しているとか?