74、ヘブライ語の母音記号(1)

文字数 1,191文字

今回からしばらくはヘブライ語の母音記号について説明していこう。
作品集には下の画像から入ってください。
これは『ヘブライ語入門』の中にある、母音記号一覧を見て書きました。全部で2枚あります。
ヘブライ語のアレフベート22文字は全部子音を表す。母音の発音はニクード、またはニクダーと呼ばれる母音記号を子音文字の下、または上に付けて表している。
ヘブライ語の母音記号はたくさんありますね。僕が知っている限り、こんなにたくさん母音記号があるのはヘブライ語だけだと思います。
ヘブライ語は母音記号を何種類も使うことで、微妙な音の違いを区別し、多くの言葉をその発音通りに書き表すことができるようになった。
ではさっそくヘブライ語の母音記号を順番に詳しく見ていくことにしよう。
ヘブライ語で「ア」と発音する母音記号は3種類ある。

カマツ・ガドール(長)横線の下に点

パタフ(短)横線

ハタフ・パタフ(最短)横線の右に点2つ

「ア」の発音には全部短い横線がついていますね。
カマツ・ガドール(長)、パタフ(短)、ハタフ・パタフ・・・言いにくい名前だ。余のように辛抱強くない者はこういうところで挫折しやすい。
でも規則性はあります。ハタフ・パタフが最短という意味なので、パタフは短、ハタフは最という意味です。
長と短なら違いはわかるが、短と最短まで区別しなければいけないのか。
私達スペイン人は母音の長短よりもどちらかと言えばアクセントを気にして話をしていると思います。
当たり前だ。言葉を聞いていてどこにアクセントがあるかはすぐにわかる。母音の長いと短いも聞き分けられる、だが、短と最短はどう区別するのだ?最短なんて一瞬で終わってしまうではないか。
そうですね。でもヘブライ語を使っていた古代のユダヤ人は母音の短と最短が区別できるほど鋭い耳を持っていて母音の短と最短を区別したのだと思います。
僕はユダヤ人ですけど、今までヘブライ語に触れる機会はなかったし、これから勉強しても耳で聞いて母音の短と最短を区別するのは難しいと思います。
確かに今までヘブライ語を知らなかった者が耳で聞いて正確に音を区別するというのは難しいかもしれない。だが、ヘブライ語は母音記号で音の長短まで区別しようとしている。これからはヘブライ語の言葉を覚える中でどの母音記号を使っているかにも注目して覚えるといい。
ヘブライ語は音を正確に写し取ろうとして様々な母音記号を考えた。子音の文字を邪魔することなく母音を正確に伝えるためにはどうしたらいいか、そしてその答えを示している。外国語の本を読む時に翻訳されたものを読んで意味を知っただけでは本当にわかったことにはならない。文字の形を見て記号から音を再現し、自分の口で発音してみる。そうした努力をしてこそ、その言葉の本当の意味を知ることができる。
ヘブライ語の母音記号を見て、こんなに細かく区別しているのかと驚きました。
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