244、フェニキア文字の復習(9)

文字数 1,182文字

フェニキア文字の復習の続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
今日はフェニキア文字の「ザイン」(武器)について復習するが、「ザイン」について何か覚えていることはあるかな?
「ザイン」(武器)という文字は忘れても、余の人生で武器を持たない日はなかった。もちろん肖像画でも武器を持った姿が描かれている。
肖像画だけなら私だって武器を持った姿です。実際に戦争に行ったことはありませんが・・・
アラゴン王は聖職者だったラミロ2世を除き、みんな剣を持った姿で肖像画が描かれている。ということはアラゴンの王宮はまだまだ警備が手薄で王といえどもいつ敵に襲われるかわからないから、常に剣を手元に置いておくのか。余の祖国ボヘミアは警備がしっかりしているから、王は武器など持っていない。
ヴェンツェルはアラゴンを馬鹿にしているのですか?
王様の肖像画がよく剣を持った姿で描かれているのは、王宮の警備が手薄とかそういう意味ではなく、剣が力や権力を示す象徴だからだと思います。国で1番力があるということを示すためにも、肖像画には剣が必要だったのでしょう。
だからフアン1世の肖像画も剣が描いてあるのか。
フェニキア文字やヘブライ文字で「ザイン」(武器)は最初の方に出てきます。紀元前の昔、商人が旅をして知らない土地に行く時は「ザイン」(武器)を必ず持っていました。途中で海賊や山賊などに襲われる危険が常にあったからです。でもギリシャ文字やラテン文字、アルファベットでは「ザイン」は最後の文字です。これはギリシャやローマでは国の仕組みが整い、その中に住んでいる限りは個人が武器を持たなくても安全が保障されるからだと思います。
ギリシャのスパルタという国では子供の頃から厳しく鍛えられ、盗みが奨励されていたと聞いたことがある。
それは特別な場合です。普通は国が大きくなるほど国を守って戦うのは兵士の役割となり一般市民は武器を持たなくなります。
武器という言葉は現代の日本では他の人にはない特別な才能という意味でも使われています。直接戦わなくてもそのような武器を持つ人が注目され、生きるのに有利になるのです。
特別な才能というならば、怠慢王と呼ばれた余や不真面目王と呼ばれたフアン1世も「ザイン」(武器)を持っている。
私達2人が共通して持っている武器ってなんですか?
それはもちろん狩りの才能だ。余は狩りの成果をフアン1世に知らせたくて、国が大変な時にアラゴンに使者を送って顰蹙をかっている。
そういうことをしているから、怠慢王とか不真面目王と呼ばれるのだ。
フアン1世もヴェンツェルも生きた時代に評価されることはありませんでした。でも「ザイン」(武器)を特別な才能と考え、昔の人物を再評価すれば、新しい価値観が生まれ、「ザイン」(武器)を使っての闘いではなく、本当に平和で安心して暮らせる社会が作れるかもしれません。
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