101、ヘブライ文字と発音記号(11)

文字数 1,267文字

ヘブライ文字と発音記号についての続きです。作品集には下の画像から入って下さい。
まずはフェニキア文字のツァディから見ていこう。ツァディはパピルスという意味だが、パピルスについてはみんなもうわかっているだろう。
ちょっと待て!パピルスとは何ぞや。余にはわからない。
パピルスというのは古代エジプトで使われていた紙のようなものです。カミガヤツリ(パピルス草)から作られていました。
これはパピルスの巻物に書かれたエジプトの死者の書です。
古代エジプトの書物まで見られるとは、ここの勉強会はレベルが高い。だが、フェニキア文字のツァディはパピルスには見えない。
パピルスで作られた巻物を見るために少し引っ張り出すとこういう形になるのではないか?
なるほど、そう言われてみればそう見える。ペドロ2世の洞察力の深さは素晴らしい。
ヴェンツェル、ペドロ2世をあんまり褒めないでください。思いついた適当なこと言っているだけですから。
ヘブライ文字のツァディはヘブライ文字の法則をきっちり守って完全包囲はしないで直線だけでできている。
ヘブライ文字ツァディの発音記号はtsのツァディの文字にアの長母音カマツ・ガドール、それからdの発音のダレットにイの長母音ヒリック・マレーです。
最後に長母音の旗が残るのはヘブライ語では珍しいことではないか。
その通り!ヘブライ語は最後は子音だけで母音は入れずにさっさと逃げることが多い。それなのに最後に長母音の旗を残してしまうとは・・・何か特別な事情があったに違いない。敵に見つかる危険を考慮しながらも、なぜこの場所に旗を残したのか・・・
ペドロ2世は大げさ過ぎます。日本語で見てもツァディは最後に小さなイが入っているから、イの発音を入れたかっただけだと思います。
僕もフアン1世の言う通りだと思います。
1つの文字にあんまりこだわると先に進めなくなる。次はクフ(針穴)を見てみよう。
フェニキア文字で針穴のクフがここで出て来るとは・・・ペドロ2世、いいのか?この先にまだ文字は続いているようだけど、こんな場所で最小の針穴を出している。ここで最小の武器クフ(針穴)を出してしまったら、ここから先、これ以上小さな物は出せない。
余はここが旅の終着点と考え、最後にして最小の武器クフ(針穴)を使ってしまった。
フェニキア文字のクフ(針穴)は見事なほど針穴の形をしている。最後を飾るのにふさわしい。
そうだ、ヴェンツェル、クフ(針穴)という最後にふさわしい武器を使って我々の旅は終わるはずだった。だが、旅はまだ続き、別の武器(文字)を発明しなければならなくなった。
この先さらに新しい文字を発明しなければならないとは・・・ヘブライ文字もこれが最後だと覚悟を決め、渾身の力を振り絞ってクフ(針穴)の形を表現した。曲線を使うことを許されぬ中、それでもフェニキア文字に近づくために・・・
ペドロ2世とヴェンツェルは2人で何盛り上がっているのですか。
クフの発音記号はqのクフにウの長母音シュルック、そしてfのフェーのソフィートです。クフの場合は普通に子音で終わっています。
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